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サマーステージの全レース3連単は、大ヒット作となることができるか!!

 米国のサブプライムローンの後遺症で、米国を中心にした先進諸国の景気減速が進み、加えて異常な原油上昇の影響で、世界的なインフレと不景気観。このまま原油高が進行すると、世界の各地でパニックが起きないか心配されます。
 とくに、主食とされる米、小麦、食料油、肉、乳製品等の食料品などの高騰は、一国の政治情勢を揺るがす事態にまで発展する可能性が残されています。おそらく日本も大不況という暗雲が、大きく垂れ込めてきました。
 不景気になると、まずギャンブル産業がその煽りを受けます。バブル崩壊直後もこの業界は大きな波が押し寄せました。その経験を踏まえて考察すると、今年以降の競馬界は大きな試練を迎えることになります。
 JRAは、今年のサマーステージの企画、呼び物として「3連単全レースの発売」を、来る7月19日(土)から9月7日(日)まで発売することになりました。宝塚記念を除くと夏はGIがなく、売り上げが落ち込むので、その対策的狙いからの企画と、近い先々を見据えた試験的発売であることは想像にかたくありません。
 それでは、「3連単」全レースが発売されると、画期的な売り上げ増につながるのでしょうか。
 私の見方はNO。確かに「3連単」配当的に魅力ある馬券で、ファンも多いのですが、反面、リスクが多いことも事実。本命・対抗で予想は的中したけれど、3着がハズレて、馬券がダメだったということの経験をお持ちの方は、膨大な数に上るはずです。
 といって、この馬券で味を占めると、なかなか止められない馬券でもあるのです。数多く点数を買っても当たらない、でも、一攫千金を狙える3連単しか買いたくない。これで1レースからのめりこむと、午後のメインの頃には、資金面で続かなくなる恐れがあります。このことは、競馬界にとって決してプラスではないはずです。
 JRAは3連単で頭を抱えている人に、優しい馬券のシステムを考案する責務があると思います。
 で、私は以前から「3連単全通り10円パッケージ馬券」を提案してきました。つまり、1点10円で全通りのパッケージ馬券を発売するのです。現在の1点100円で全通りは、あまりに高額なために一般ファンにはなじめません。それが10円ならば手が届く範囲になるはずです。確実に的中することと、馬券を購買するときのスピードアップ、締め切り時間すれすれでも買える利便性があるのです。
 このレースは難しく、普通に買っても当たらないかも。じゃ、大波乱を狙って「3連単全通り10円パッケージ」でいくか、というファン方もいるはずです。ゆえに、このプランは絶対施行するべきだと思います。
 一方、メイクデビューもいいのですが、サマーステージ・シーズンは新馬戦の注目をもっと集めるために、単勝、複勝の控除率を、現行よりももっと引き下げるべきだと思います。必ずや現在よりも、メイクデビュー・新馬戦は注目度がアップすることでしょう。

完璧! 絶対だった、あるデータ!!それにしても雨に弱い4歳馬の嘆き

 49回「宝塚記念」は、思い切って主導権を取ったエイシンデピュティの見事な逃げ切り勝ち。6歳にして初めてのGI制覇。内田博騎手は昨年のNHKマイルCのピンクカメオに続き2勝目。そういえば、宝塚記念は小雨が降り続き重馬場発表。NHKマイルCも前日の雨でやや重馬場。内田博騎手は雨馬場に縁があるようです。
 考えてみれば、今年の宝塚記念は強力な逃げ馬が不在。エイシンデピュティが先手を取れば、間違いなくマイペースの逃げが打てるレースでした。「あれこれ考えるより、馬場が馬場だし、前に行こう」と、考えた内田作戦は見事に決まりました。2000mの大阪杯、同じ2000mの金鯱賞を2度走って、2、1着。この内容が、この粘り腰が大一番で生きたものだと思います。大阪杯ではあのダイワスカーレットの2着。確実に充実期を迎えているようです。
 おそらく次の最大の目標は秋の東京の「天皇賞」。ただし、阪神、京都コースの芝で6勝、2着3回。着外が2回に比べて、東京芝は<1014>。コースに大きな課題を抱えているようです。
 秋には凱旋門賞へ、という声を背中に感じていたはずの武豊・メイショウサムソン。昨年はアドマイヤムーンとデットヒートの末、惜しくも2着。今年もエイシンデピュティに肉薄したものの頭差及ばず。先の天皇賞でアドマイヤジュピタと頭差2着。アサクサキングスに寄られてぶつかる不利があったことが致命的だったようですが、どうも武豊騎手は作戦を間違えたかも知れないと考えています。
 080701 なぜなら、最初からエイシンが目標であれば、もっと前々で作戦を展開していたはず。武豊騎手の頭には、2番人気の岩田・ロックドゥカンブや、アルナスライン、アサクサキングスの4歳勢の出方を、これらの直後で機を窺っていたような気がします。少し大事に乗り過ぎていたきらいがするのです。
 それにしても、4歳勢は揃って討ち死に。ロックドゥカンブはじん帯断裂の故障。アサクサキングスが5着。そして私の本命アルナスラインが、飲み込まれるように10着。アドマイヤオーラに至っては、3角でギブアップ状態。いずれも今年を代表する4歳牡馬陣の筆頭格。すべて敗因は重馬場だと口にします。重馬場といえば、あのウオッカも昨年の雨の宝塚記念で凡退。今年の4歳陣は雨が鬼門かも知れません。
 そして、この宝塚記念。今年もあるデータが生きました。というのも、過去10年、1、2着馬は、いずれも前2走で1、2着。今年は5頭が当てはまり、その内の2頭が、エイシンデピュティとメイショウサムソンだったのです。まさに、宝塚記念・完全強力データ。しっかり覚えておきましょう。