「アベコーのハッピー競馬」をご覧になっている皆様、新年あけましておめでとうございます。今年はデッカイ馬券を、山ほど当てるぞー!と自分自身を鼓舞するのも新年、そうこの時期ですよね。
ところで、新年早々、久しぶりに体調を崩してしまいました。昨年暮れからのハードスケジュールと、矢継ぎ早の忘年会。紅白歌合戦にその延長で朝までの会に初詣。新年の元旦は、阿部家一同の顔合わせ会。新規に頂いた方の年賀状書きに、お年始まわり。2日から土曜日曜日の予想モードに突入。しかも、今年は4日にグリーンチャンネルの「データでVANVAN!」が入っていたもので、その仕込みや予想。その「データでVANVAN!」も、事前収録中に技術的トラブルで、仕方なく生本番。更にメールマガジン「ウマステ」の原稿が重なり、結局、3、4日は徹夜状態。加えて、5日がラジオに中山競馬場。この日は東池袋大勝軒本店の復活オープン記念。ここには何んとしても顔を出さねばならず、にこにこ顔のマスターに会えて、つかの間のほっ癒される私。
ところが、6日夜、中山競馬場帰りの電車の中で、異常に暑いことに気づいて、コートを脱いで、イスに腰掛けたのですが、汗が、脂汗が絶え間なく流れて行くのです。拭っても拭っても流れる汗。身体の中心がしびれる感じがして、血の気が引いていくのです。と同時にめまい。
「おお、これはまずい。倒れるかも知れない。倒れたら周りの乗客の人が、きっと集まってくる。なんと応対したらいいのだろう。そして、駅で緊急停車して駅員がくる。担架に乗せられるかな。駅員に何んと言おう。多分、連絡先を聞かれるだろな。そして救急車に、乗せられて救護乗務員の方から、お名前は?住所は?生年月日は?本籍は?など、くどいくらい繰り返し繰り返し聞かれるだろうな・・」
そういえば、もう10年以上前、マイケルジャクソンのファイナルコンサートが東京ドームであった日でした。武豊騎手と連れ立って二人でコンサート。前日は有馬記念。武豊騎手はスーパークリークで降着。彼は判定に憤慨。あれはHさんのオーバーアクション。などと聞きながら、コンサート開始。ところがマイケルが出てくる前から会場はエキサイト。立ち上がり拳を天に向けて、バンドに合わせてフィーバー状態。ところが、私はこのとき凄く疲れていました。考えられないようなハードスケジュールで有馬記念まで突っ走っていたのです。おそらく平均睡眠時間が2時間くらい。その状態を引き継いだままで、コンサート3時間立ち。そのあと鈴木淑子さんなどの仲間たちと食事で合流。そして赤坂パブまで深夜の大移動。店に入り、ワイワイやりながら、それぞれが歌を披露して、自分の番がきて立ち上がり、1番を唄っていたときに、事態はとんでもないことになりました。
目の前が急に暗くなり、沢山の星が見えて来たのです。と、同時にクラクラして「ああ、なんで歌がうまく唄えないんだろうなあ・・。気持ちが悪いなあ~」と、思った瞬間、前のめりにバターンと倒れたのです。唄っていた歌が「うしろ姿」。今だから笑えるのです。
そのとき私とUHFの番組で、長年アシスタントを組んでいた米倉いづみさんが「阿部さん、死なないで~!」と、絶叫していた声だけが遠くで聞こえていました。
救急車に乗せられ救護乗務員の方が、何度も何度も「お名前は?生年月日は?住所は?本籍は?」と聞いてくるのです。
そして「ああ、私はあのときと同じ状態になるだろうな・・」と、思い続けていると、目指す我が駅を知らせる車内アナウンス。相変わらず汗が流れています。感覚が少し弱い状態で、車外に出て外気をうけながら、ふらつく足取りで自宅に戻り、ことなきを得たのですが、改めて睡眠は最良の良薬という言葉を、噛みしめているところです。
おお、これはマズイ、倒れるかも知れない!?
え~っ、160万円的中!!間違えたぁ??大沢親分!
先日の12月22日(土)、有馬記念の前日、私はレギュラー出演しているTBSラジオの「元木大介のエキサイト・ベースボール・サタデー」のスタジオに向かいました。この日は有馬記念特集。と、スタジオ入り口で待っている人がいました。大沢親分(大沢啓二さん・元日本ハム監督)です。
「キミがくるのを待っていたんだよ。今か今かとね」と親分。
「えー!ありがとうございます。また、どうして?」と、一応わかっていることを聞く私。
「有馬だろー、ほら明日は有馬記念だろー。で、どうなんだい、え?」
「それより親分!(文章だけ見るとなにか股旅物?)この前のジャパンCは、僕のいった4頭でバッチリだったでしょう。いくら、いくらお買いになったんですか?」
と、親分急に情けない顔つきになって、
「いやあね、買い間違いだったんだよー」
「え!買い間違いって、親分、僕が4頭書いて、馬番号も入れて、ほぼ、この4頭しかないんです。といったら、親分はわかった、わかった、ボックスでキッチリ買う、ということだったじゃないですか!」やや興奮気味。
「おお、そうだったんだけど、間違えちゃった。どうして間違えたんだろう?・・」と、後悔顔の親分。
「ああ、そうだったんですか?それは残念です。僕はてっきり獲ったものとばかり思っていましたよ。いくらお買いに?」突っ込む私。
「いや、なにね、いつも1点1万円は買うからねー」
「ええー、1点1万円ですか?3連単も?」
「おお、そうだよ、3連単も買うよそのくらい。ましてGIだからな」と親分。
「すごい!じゃあ、1万円ということは、ジャパンCの3連単が1万5980円。え、えー!!159万8000円じゃないですか!!」
「おお、そのくらいになるな。もったいなかったな!」
「ホンとですねー。もったいなさ過ぎましたよ。僕なら2、3日寝込みますよ。バッチリ獲って、親分から例のあっぱれあっぱれ!言って欲しかったです」と私。
「そうかそうか、じゃあ、あっぱれあっぱれ(放送中につき小さい声で)」と優しい親分。
「ありがとうございます」でも、なにか心が晴れません。
で、親分に明日の有馬記念の予想、買い方を、聞いてもらっている途中で、スタッフから「アベコーさん、本番でーす」の合図。まだ、途中ながら挨拶をしてブース入り。
元木大介さん、アシスタントの青木真麻さん、そして特別ゲストの気象予報士の齋藤義雄さんも加わり、有馬記念をワイワイと展望。で、出番を終えてブースを出ると、またまた親分が待っていたのです。
「おう、お疲れさん。放送を聴かしてもらっていたよ。雨が降るとなんだって?ウオッカはやっぱりダメかい!」
親分向け有馬記念の解説は、しばらく続くのでした。
「ありがとよ、今度は間違えないで買ってみるよ。じゃあな!」と、片手を上げ立ち去る親分。ああ、球場でピッチャー交代、代打、選手交代のときにベンチから出てくるポーズだ。懐かしい・・。
とはいえ、今回は運命の神様がいませんでした。ということは、次回、大沢親分に会ったとき、あっぱれあっぱれならぬ「喝っーつ!!」でしょうか。覚悟しておきます。