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3年ぶりの重賞制覇!カッチ―スマイルで福島を席巻!!

         騎手界の反町隆史こと田中勝春騎手が久しぶりに重賞勝ち。「七夕賞」で6番人気のエヒトに騎乗。好位で展開し、直線で先頭に立つと後続のヒートオンビート(1番人気)、アンティシペイト(2番人気)を2馬身半突き放して圧勝。エヒトは初重賞制覇。

また、田中勝春騎手は3年前の函館記念で優勝したマイスタイル以来の重賞制覇。51歳を迎えたとは言え、まだまだ“やれる”と言うところを見せつけました。

  昨年の七夕賞1、2着のロザムールにトーラスジェミニなど、比較的先に行きたい馬が揃って、仕掛けどころが大きなカギとみていましたが、今年も同じようにロザムールが飛び出し、トーラスジェミニが2番手。ところが今年は前半3Fが34秒4―46秒4。昨年を上回るペース。フォルコメンもこの2頭の直後に位置取り、エヴァーガーデンと共に積極策。そして、5ハロン通過が58秒5。緩みないペースで流れます。

大外枠から最後にゲート入りしたエヒト。スタートで抜群のダッシュ力を見せて好位グループをキープ。「今までで一番いいスタートが切れたので、普通に良い位置が取れました」と、エヒトの田中勝騎手。

そこには内々をヒュミドール(3番人気)、ショウナンバルディ。そしてヒートオンビート、アンティシペイトは後方待機。さらにレッドジェネシス、モズナガレボシ。ダッシュがつかなかったプリマヴィスタは最後方がポツンと展開。

4コーナーで逃げるロザムールにトーラスジェミが外から並びかけます。そのとき早めに動いたエヒトが、するすると2番手のトーラスジェミニに並びかけて来ました。直後のインにエヴァーガーデン。その外からアンティシペイト。

直線で一気に前を捉まえに出たエヒトが馬場の中央を先頭に立ちます。そして後続を引き離しにかかります。最内から急追するヒュミドール。その外にエヴァーガーデン。直線外からアンティシペイトとヒートオンビートが強襲して来ました。

これには、まさに問答無用とばかりに早めに先頭に立ったエヒトが、最加速を見せて後続を寄せ付けず横綱相撲。なんと1分57秒8は過去10年で一番速いタイム。

「少し速いかな(仕掛け)とも思ったのですが、馬が自らハミを取ってくれたので、無理に抑えるよりはと思って、馬に任せることにしました」と田中勝騎手。

田中勝騎手は今年の5勝目。51歳と言う年齢から取り巻く環境は厳しさを増していますが、それでも、お立ち台の田中勝春騎手の笑顔をいつも変わらずとびっきりのGI級。

  十八番の「どんなに困難で くじけそうでも 必ず最後に愛は勝つ~♪♪」久しぶりに、カッチ―こと田中勝春騎手は口ずさんで競馬場を、後にしたかも知れません。  

笑顔がたまらない!聖奈騎手は歴史を変える天才か!!

  それは衝撃的でした。今年の3月に新人騎手としてデビューしたばかりの今村聖奈(18歳)騎手が、初めて重賞「CBC賞」にチャレンジ。アイドル的存在の彼女の人気もあって単勝は2番人気。

 テイエムエスパーダに騎乗が決定したものの同型で、昨年の勝ち馬ファストフォース、さらにスティクスとの先行争いは避けられまいと考えていたら、発馬こそ一息だったものの強引に内から主導権を取りに出ます。これには外から先頭に立ったスティクスの幸騎手は2番手に控える作戦に変更。

一気に先頭に躍り出たテイエムエスパーダ。前半の3ハロンを31秒8で通過すると、半マイルが42秒7。もの凄いペースを刻んで行きます。そして、4コーナーでは後続に大きく水を開ける大逃走劇。最後にバテバタか?大丈夫か?と、思いが錯綜。1000m通過が53秒8。

ところが、テイエムエスパーダのスピードは一向に落ちず、そのまま後続に3馬身半。なんと時計が1分5秒8の日本レコード。重賞初騎乗の女性騎手が、競馬史上とんでもない記録を打ち立てたものです。

レース後「観客の皆さんの歓声を聞きながら、率直に言って嬉しいです」と、笑顔で答える今村騎手。

「スタートで他の馬に迷惑をかけて申し訳ない思いですが、スタッフの皆さんがしっかりと仕上げて頂き、馬は最高の状態でした」。

「また、本来は国分恭介さんが乗るはずでしたが、49kでは乗れないと言うことで、私にまわって来ました。馬の力を信じて乗れたことが良かったです」と、髪をかき上げながら爽やかスマイルで答える今村聖奈騎手。

重賞初騎乗で優勝。むろん女性騎手としても初めて。まさに歴史的な一コマ。この日、最終レースでも勝ち、デビュー以来19勝目。新人騎手のトップを走り続けます。

  時代はジェンダーレス。18歳のアイドル的存在。今村聖奈騎手の優勝は、時代の要請かも知れません。