歯を食いしばって頑張ってくれました!!
「歯を食いしばって頑張ってくれました」と、ベテランの岩田騎手は、額から流れる汗を拭き拭き、そう答えてくれました。
今年の第39回「エプソムカップ」は、エリザベス女王在位70周年という実にめでたい一戦。
その記念すべきレースを制したのは、4歳馬のノースブリッジ(4番人気)。初重賞制覇でもありました。
主導権を取るはずのトーラスジェミニの出が良くなく、仕掛けて前に出て行きます。これに内からコルテジア。外から行きたがるそぶりを見せたのがノースブリッジ。岩田騎手が立ち上がって懸命に手綱を引きます。
前半の半マイルが48秒1、5ハロン通過で59秒7。少し湿った重馬場のコンディション。とはいえ、距離的にもスローに近いペース。
好位を確保した2番人気のダーリントンホール。中団のインサイドにシャドウディーヴァ。そのすぐ外にはガロアクリークがいます。そして後方にタイムトゥヘヴン、3番人気のザダル。また、1番人気に推されたジャスティンカフェは、ポツンといつものように最後方で待機。
直線インサイドを開けて逃げるトーラスジェミニ。その外から抜群の手応えで並びかけるノースブリッジ。それを目標に仕掛けるダーリントンホール。
最後方にいたジャスティンカフェが、外に出すことはせずポッカリ開いたインサイドを通り一気に詰め寄って来ます。
それでも、ここが勝負どころとばかり最加速するノースブリッジ。そこへ一番外を選択したガロアクリークが一気に強襲。ダーリントンホールを捉えてノースブリッジに迫りましたが、クビ差届かず2着。
そしてクビ差でダーリントンホール。同じくクビ差でジャスティンカフェが4着。3番人気のザダルは6着。
とは言え、優勝したノースブリッジから8着のシャドウディーヴァまで0秒5差。まるでハンデ戦のような激戦でした。パンパンの良馬場ならまた違った結果に繋がっていたような気がします。
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汚名返上だ!ようやく手にした待望のGI制覇!
春のGIシリーズの最終戦。72回を迎えた伝統の「安田記念」。勝者は3週前の「ヴィクトリアマイル」で、2番人気に推されながら、僅差の5着に敗れたソングライン(4番人気)。
「ヴィクトリアマイル」の反省から、鞍上の池添騎手は「厩舎の期待になんとしても応えたい。その一心で騎乗しました」と振り返ります。続けて「いいスタートが切れたのでポジションを取り、結果的にそれがうまくいきました」。
レースはホウオウアマゾンが予定通り主導権。外からレシステンシア、内からカフェファラオ、ダイアトニックが、前で流れに乗ろうと画策。そこへ流れが遅くなると考えたダノンザキッドが、間をこじ開けるように2番手をキープ。その背後にファインルージュ、その後ろをサリオス。それを前に見て中団の外にソングライン。
そして、ソングラインをマークする形で2番人気のシュネルマイスター。そこにはセリフォスもいます。そして、1番人気のイルーシヴパンサーは、いつものように最後方で末脚勝負に徹しています。
前半の半マイルが46秒7、予想通り落ち着いたペースで流れます。内ピッタリと逃げるホウオウアマゾン。勝負どころの4コーナーで内の馬場状態を考慮して、内側から中央近くに持ち出したダノンザキッドが、抜群の手応えでホウオウアマゾンに馬体を並びかけて来ました。ダノンザキッドの真後ろにいたファインルージュが、ダノンザキッドの内から併せる形でじんわりと進出。
馬場の外目から迫って来たサリオス。その外からソングライン。これらを追うように一番大外がセリフォス。そして、2番人気のシュネルマイスターが満を持して馬場の中央を割るように強襲。
ゴール前は内、外の6頭が横並びになる、まるでハンデ戦のような大激戦。そんな中でサリオスの外から鋭く伸びたソングラインが、内から強襲したシュネルマイスターを振り切りクビ差先着。アタマ差でサリオスが3着。大外から伸び脚が目立った3歳馬セリフォスが4着。内のファインルージュとダノンザキッドがハナ差で5、6着。
そして、1番人気のイルーシヴパンサーは後方から最速の32秒6の強靭な末脚で追い上げてきたものの僅か0秒2差の8着。結果的にあまりにも展開が不向きだったように思えます。と、同時にこれがGIの壁かも知れません。
昨秋のGI「マイルCS」のグランアレグリアに続く牝馬の優勝。ヴィクトリアマイルを制したソダシと同様に、「時代は牝馬強し!」の傾向は当分マイル戦では続きそうな予感がします。
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