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オー!あんびりーばぁぶる的な衝撃の1勝!!

 3戦目にして未勝利を勝った馬が、いきなり重賞で1番人気。それも重賞で2着、3着と上位争いを演じてきた馬を相手に堂々の1番人気。しかも、日曜日になり本番が刻々と近づくにしたがってグングン人気が上昇。初めての左回りの東京、長距離輸送と課題はあったもののお構いなしに株価は上がり続けました。

 その名はデニムアンドルビー。父がディープインパクトで母の父がキングカメハメハ。今や日本競馬生産界を席巻する馬同士の配合。その血筋の良さをアピールしたのが、前走3月の阪神での未勝利戦。距離が芝2000m。

スタートでモタつき最後方。スローペースで展開しラスト2ハロンが11秒8-11秒3で、後方で待機した馬には厳しい競馬となったのですが、この馬は違いました。直線外から凄い勢いで急接近。それもつかの間、あっという間に先頭に立って2馬身も突き抜ける神業的破壊力。2分1秒1、ラスト34秒3は、前日の古馬1000万、仲春特別を1番人気で制したラブイズブーシェと、わずか0秒2差しか違わなかったのです。もう少しペースが上がっていたら1秒くらいは楽々詰まっていたような迫力がありました。

これは凄い。大変な牝馬だ。オークスに出してあげたいが、1勝馬では無理なので、どうしてもフローラSで3着に入り、出走権を掌握しないと・・・。また、それだけの芸当が出来るポテンシャルの持ち主に違いない。さしあたりフローラSは全力投球で内田博騎手に騎乗依頼したのだろう。

私の狙いはもちろん迷わずデニムアンドルビー。ところが、日曜の午後になってからデニムの単勝が、ビックリするような勢いで買い手市場。5倍を越えていた単勝オッズも4倍、そして3倍台へと突き進んだのです。

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スタートで後手に回ったデニムアンドルビーは、内田博騎手が「位置取りはこだわらず、末脚を生かす競馬をさせようと考えていた。道中はまわりからあまり離されないように気をつけただけ」と、さすがこの落ち着きと達観した戦術観。

馬場はやや重のコンディション。先手を取って逃げたタガノミューチャンが前半の1000mを63秒1という超スローペース。最後方にはデニムアンドルビー。2番人気のエバーブロッサム中団の外目を追走。中団のインには3番人気のスイートサルサ。ただし、この馬の場合は前脚を前に突き出す綺麗な走法。道悪馬場は疑問でした。武豊騎手の4番人気イリュミナンスは好位置のイン。

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デニムアンドルビーが動いたのは3コーナー過ぎ。馬群の外目をスルスルとスパート。4角手前では中団の外に進出。その内にエバーブロッサム。スイートサルサはここで2頭から置かれる厳しい形。

直線は逃げるタガノミーチャンを追ってグッドレインボー、セキショウ、エクスパーシヴでしたが、エバーブロッサムとデニムアンドルビーの末脚が明らかに他を圧しており、外から2頭が抜け出て、なかでも凄い勝負強さでデニムアンドルビーが真っ先にゴールへ飛び込んでいました。役者が違うと、とばかり見下したような勝ちっぷり。ラスト3ハロンが34秒2。ゴールは11秒2-11秒4という実にハイレベルな決着。

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「折り合いがついたし、ゴーサインにも直ぐに対応してくれる。本当に賢い女の子ですよ。これならオークスにも自信を持って臨めます。いつまでも外人騎手にいい顔をさせてられません。日本人ジョッキーもいるというところを、この馬で認識させてやりたいですね」と、顔を紅潮させていました。

内田博騎手が自信を持って臨める馬、彗星のように現れたデニムアンドルビー。オークスで桜花賞組との対決が楽しみです。

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レコード決着!デムーロ兄弟が日本の春を謳歌(^^♪

 今年の春のクラシックはデムーロ兄弟でいくつ勝つのだろう!日本人ジョッキーに出番はあるのだろうか、という思いにさせられています。

 皐月賞は1番人気に推されたロゴタイプが優勝。これが芸術的と思える騎乗。スタートはそれほど速くはなかったものの気負って行きたがるコディーノの直後に位置取り。スタンド前の歓声が上がると外から他の馬が進出。その影響で内のコディーノが内に逃げるような仕種。ここで直後のインにいたロゴタイプと接触。それでも、M・デムーロ騎手との折り合いはピタリ。勝負どころの3コーナー過ぎに前を裁いて進路を外にとると、4コーナーでは一気に好位外に進出。直線坂下でアッサリと先頭に立ち、そのままゴールに向って真一文字。快勝でした。100点満点といっていいくらいの騎乗。やはり、クラシックを制するには騎乗技術も大きいのです。

 コパノリチャードで逃げ切れないものか、マイル戦まではその傑出したスピードと、底を見せていない奥深さ。あと2ハロン、というよりもあと1ハロンをどう凌ぐか、私はここさえ乗り切ればチャンスは十分にあるはずと結論しました。

 ところが、まさかのことが起きてしまったのです。どう騎乗しても勝てそうにもない芝で未勝利のクリノヒマラヤオーが、スタートから執拗に後ろでコパノリチャードを煽ってくるのです。何故だ、村田騎手は正気なのか。自滅するだけだぞ!

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 前半3ハロンが34秒1、過去10年で1番速かった4年前の34秒8を大きく上回るペース。しかも、半マイルが45秒7、マイル戦のダービー卿CTよりも速いペースで飛ばすはめになったのです。

 さすがに3コーナー過ぎでは、玉砕覚悟で煽ってきた2番手のクリノヒマラヤオーもギブアップ。

 4コーナーでは先頭がコパノリチャードで、2番手に進出したクラウンレガーロ。ラブリーディ、その外に2番人気のエピファネイア。コディーノが直後の内で、その外に出したロゴタイプ。と人気上位馬が急接近。1600m通過も1分34秒0と息の入れ場がありません。中団のインからカミノタサハラが外に持ち出します。その後ろにはミヤジタイガとタマモベストプレイ。

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 直線でも頑張るコパノリチャードでしたが、ここが勝負どころと判断したM.デムーロのロゴタイプが一気に仕掛けて先頭に並びます。それを見てエピファネイアが待っていたとばかり接近。遅れまいとコディーノが追撃。

 ロゴタイプが先頭、2番手にエピファネイア。もう完全にこの2頭の争いでしたが、外のロゴタイプが朝日杯FSでコディーノを振り切ったときのような勝負強さを発揮。追いすがるエピファネイアを半馬身振り切って優勝。首を左手でポンポンとロゴタイプの労をねぎらうM・デムーロ。派手なパフォーマンスはなし。

 2着がエピファネイアで、コディーノが踏ん張って3着。上位1番人気から2番人気、3番人気で順当な着順。追い込んだカミノタサハラが4着で、これが4番人気というしごく人気通りの決着。ファンの方の見識の高さには頭が下がります。

 勝ちタイムが1分58秒0のレコード。過去10年で1番速かった9年前のダイワメジャーが1分58秒6。出色のレコードです。逆に良馬場ではラスト3ハロンが35秒9と一番遅いものとなりました。

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 ハイペースを演出したコパノリチャードは、初めて経験した距離、コース、そして息の入らない流れ。4角で外から一気にワッと来られる競馬も未体験。本来であればボロボロになっても不思議はありませんでしたが、4着カミノタサハラと1秒差の1分59秒5は立派です。

 レース後、検量室前の縁に腰を掛けていた内田博騎手。私と目が会うなり「スピードがありすぎるね。もっと後ろを離して逃げられるかなと思ったけど・・。でもペースを考えたら頑張っているよね」とコメント。

 馬主のDr・コパさんも「結果は残念だったけど、なかなかいいスピードを見せてくれたね」と。

 喜び100パーセントの田中剛調教師の横で、M・デムーロ騎手は「ロゴタイプは素晴らしく賢い馬ですよ。馬場が重くても関係ありませんね。ダービーでは弟のクリスチャンが騎乗しますが、きっと勝ってくれるものと願っています」と期待をつなげていました。

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 ロゴタイプはM・デムーロ騎手で3戦3勝のパーフェクト。朝日杯FS、皐月賞とGI2勝。弟のC・デムーロ騎手はスプリングSで優勝。ロゴタイプは外人好きなのか?

 桜花賞でワン・ツーを決めたデムーロ兄弟。今年のクラシック春の陣は、デムーロ旋風が席巻しそうです。