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空前のハイペースが冗談ではないジョーダン驚愕の結末に騒然!!

 まさか、まさかでした。秋競馬の最大の注目の一戦「天皇賞」が、予想しえなかった結末となったのです。そこには昨年の優勝馬、1番人気の女傑ブエナビスタ姿はいませんでした。
No1_2 まさか、という最大の衝撃は、ある1頭の馬から発信されたのです。それは東京の芝2000mの1番枠を引き当てたシルポートでした。楽に主導権を取って一人旅に持ち込みたい彼にとっては、願ってもない枠順で、天からのプレゼント的な1番枠だったのです。この直後で展開したいアーネストリーやトゥザグローリーが不運にも18番枠と17番枠だったことから、シルポートに積極的に鈴を付けに行く馬が見当たらず、どう見てもスロー、あるいはそれに近いペースだと、多くのファン、あるいは各騎手、及び関係者も考えていたはずでした。
 ところが、好スタートを決めて楽に主導権を取ったシルポートが、お構いなしにグングン加速して、2番手のビッグウィーク、出遅れて3番手に進出したアーネストリーの差はあっという間に広がり、まさに大逃げの奇襲作戦。
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 前半の3ハロンが34秒3、半マイルが45秒1。1000m通過が56秒5。3コーナー手前では2番手以下との差が10馬身以上も離れてしまっていたのです。更に、1400m通過が1分20秒3。そして1600m通過が1分32秒2。それは、まさに玉砕的なペースだったのです。さすがにシルポートも直線半ばで急激に脚色が失速。それを待っていたかのように押し出されて先頭に立ったエイシンフラッシュ。1800m通過が1分44秒3という毎日王冠の勝ちタイムを2秒4も上回る凄い時計。しかも、ここから何んと1ハロンが11秒台の決着。これにはさすがのエイシンフラッシュもゴール寸前で息切れ。どっと満を持していた後方にいた待機馬が押し寄せる展開となってしまいました。
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 馬場中央からトーセンジョーダンとその内からダークシャドウ。そして外からペルーサが強襲。その後から馬込みを捌いて最内に進路をとったブエナビスタ。1、2、3着が半馬身差の間隔で入線。空に向って雄叫びを上げる7番人気トーセンジョーダンのピンナ騎手。イタリア人騎手らしいオーバーアクションが、ことの大きさと歓喜さを強烈に場内のファンに向ってアピール。
 「4角で少し狭くなり、直線では寄られて馬がひるみました。それでも、あそこまでくるのですから、スムーズだったら結果は違っていたと思う。悔しいね」と、ブエナビスタの岩田騎手。
No6_2  「気分良く走らせ過ぎて、ペースが速くなっていたのに結果的に加わってしまいました。残り1ハロンのところで苦しくなってしまいました」と、残念そうなエイシンフラッシュのルメール騎手。
 それにしても、この驚愕の結果をもたらしたシルポートの玉砕的な逃げ。どうして同型馬がいないのに、なにもあそこまでペースを上げて逃げなければいけなかったのでしょうか?ひとつの作戦と言えば作戦なのですが、安田記念の勝ちタイムにわずか0秒2遅いだけという、マイル戦の競馬をしてしまったのです。それにつられて、好位置、その直後で展開した馬は総撃沈。
 今回コンビを組んだ蛯名騎手は「あまり手綱を引っ張らないで、気分良く後ろを離す形で逃げて欲しいということでした。でも、思ったよりも後続の来るのが早くて・・」と言いつつもサバサバした表情。
 もし、シルポートが毎日王冠とはいかないまでも、もう少し末脚を温存した逃げを打っていたらどういう結果になっていたのか、私は無理なく正攻法で進めたエイシンフラッシュが優勝していたような気もしますが、まあ、神のみぞ知るでしょうか。
 しかしながら、一方で1分56秒1という、これまでのウオッカの持つレコードを1秒1も更新した反動が、このあとの戦いの中で、上位力走馬にノシ掛かってくるような気がしています。

東京競馬場から見える風物詩的な秋の夕日は最高の癒しになるという(*^_^*)

 今週は東京競馬場で伝統の一戦「天皇賞・秋」です。昨年の秋の天皇賞優勝馬、女傑ブエナビスタに、昨年のジャパンカップ優勝馬ローズキングダム。今年の宝塚記念をレコード勝ちしたアーネストリー。昨年の日本ダービー馬エイシンフラッシュ。毎日王冠を快勝のダークシャドウ。春の天皇賞1番人気で有馬記念3着のトゥザグローリー。昨秋の天皇賞2着のペルーサ。さすがに古馬最高峰の一戦で役者がズラリと揃いました。
 出走順位が20番目だったミッキードリームが、ラッキーにもギリギリ滑り込みセーフで参戦決定。そして、有力馬に跨る外人ジョッキーが、昨年はスミヨンJ、ホワイトJの二人だったのが、今年はダークシャドウのベリーJ、ローズキングダムのメンディJ。そしてトーセンジョーダンのピンナJに、エイシンフラッシュのルメールJの4人と豪華。どんな戦いが繰り広げられるのかワクワクしています。
 これら外人騎手に評判がいいのが東京競馬場の秋の夕日。遠く丹沢山系の真後ろに鎮座する形で、我が日本の誇り富士山が神々しいばかりに、いつもどんなときにも変わらぬ存在感を放っています。
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 私もこの富士山と丹沢の山々、そして東京競馬場。この秋の日のコントラストが大好きで、写真に収めています。これで紅葉が進んでくると、また一段と艶やかな富士山との原風景が際立ってくるのです。
 澄みきった秋の日、富士山をバックに行われる日本一決定戦「天皇賞」。競馬ファンにしかわからない至福の喜びがそこにあることは確かです。