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八時ちょうどの「あずさ2号」で、私はあなたから旅立ちます~♪♪

1004011  1977年、空前の大ヒット曲となった「あずさ2号」。歌ったのは当時、新人歌手の兄弟デュオ・狩人。日本レコード大賞・新人賞にも輝きました。
 この曲は、当時、国鉄(日本国有鉄道)の在来線である中央本線、新宿駅発8時0分、下り松本・白馬方面行き「特急あずさ2号」を歌ったものです。都会で愛する人との夢破れて、新しい恋人と「あずさ2号」に乗って、別れた彼と行くはずだった信濃路に旅立つ複雑な女性の気持ちを、切々と歌い上げたこの曲は、多くの女性の共感を得ました。

 そんな心に残る「あずさ2号」を歌った兄弟デュオ・狩人。その一人、弟である加藤高道さんが、ゲストとしてTBSラジオ「アベコーのモリもりトーク」に、遊びに来てくれました。
 現在は、ライブを中心にソロ・アーティストとして活躍。その一方で作詞家、作曲家、新人歌手のプロデュースと、今でも忙しく活動の場を広げている方です。

 「あずさ2号からもうどのくらい経ちましたかね~」
 「ああ、そうですねー、ちょうど33年ですよ。ずいぶん前になりました」と加藤さん。
 「狩人のお兄さん、久仁彦さんはどうしましたか?」
 「彼も同じ事務所ですが、違う形で頑張っていますよ」
 「そうなんですか。頑張っているようなので安心しました。ところで、あずさ2号は本当に走っていたんですよね」と私。
 「もちろんです。歌詞にあるように朝8時ちょうどに、新宿駅発で中央本線から出ていましたよ。」加藤さん。
 「今でも走っているんですか?」とマリンちゃん。
 「いや、この曲が出た翌年にダイヤ改正があって、無くなっちゃいました。ただ、甲府駅7時35分発の上り特急が、あずさ2号で走っているらしいですよ」と加藤さん。

 「加藤さんは新人を発掘して、プロデュースをする仕事もしているとのことですが、やはり売れる人は違いますか?」と私。
 「違いますね。はっきりと違いますよ。声の張りからして伸びる人は違います」
 「そういえば、競走馬も走る馬は違いますよね。独特の雰囲気を持っています」と私。
 「でしょう。歌がうまければいい、というもんじゃなくて、売れる人はオーラのようなものが出ていますね」と加藤さん。
 「そういえば、加藤さんは競馬が大好きだということですが・・」
 「好きというよりもハマっています! 高じて川崎競馬でアズサドリームという馬も持っていました。あの内田博幸ジョッキーが乗って勝ってくれたんですよ。嬉しかったですねー」と、ニコニコ顔で話す加藤さん。続けて、
1004012  「でも、よく自分の馬が走るってドキドキするというでしょう。本当そうなんですよ。1等賞なんてとらなくていいから、とにかく無事に走ってきてくれよー、の心境です。自分の子供が運動会を初めて走るときの思いですよ」と加藤さん。
 「わかりますね~。本当にそうですよね。馬主の皆さんがよくいいます。ところで、何か予想も週刊誌でしていたとか」
 「ええ、そうなんですよ。週漫、週刊漫画で翌週のメーンの予想をさせてもらっていました」と加藤さん。
 「週漫というと双葉社ですよね。双葉社は僕も30年以上も掲載している週刊大衆と同じ出版社ですよ」と私。
 「ええ、そうでしたよね! でも、あの次の週に出てくる出走馬を掴むのが難しくて、本当に予想には苦しみました」と加藤さん。
 「それはそうでしょう。実際、競馬記者ではないし、週刊誌は2週前に原稿を入れないと間に合わないから、狙い馬をそこから搾り出すのも困難ですよね。それでボクも苦労しています。折角、これしかない!という馬を発見しても、登録していなかったり、これは今でも苦労しています」と私。
 「だから週刊誌で出てきそうな馬の中から予想して、なおかつ穴馬を見つける、アベコーさんは凄いなあ・・と感心させられていましたよ」加藤さん。
 「わおー! 誉められて嬉しい気分でーす。(笑い)ところで、ところで加藤さん、馬券は買いますか?」
 「買いますよ! 良く買っていますよ!」
 「これからクラシックが待っています。どうぞ素敵な歌を、そしてビッグな馬券をゲットして下さい」と私。
 「楽しかったです。ありがとうございました。また呼んで下さい」と、元、狩人の素敵な加藤高道さんでした。

あまりにも平凡だった高松宮記念にローレルゲレイロの存在意義!

 今年の高松宮記念はキンシャサノキセキが人気の中心になることはわかっていたのですが、2番人気は?3番人気は?と前日からその動向をピタリ追跡。何気にグリーンチャンネルの中継を眺めていたら、解説の某氏が「タカマツミヤ記念」というので、アララ・・と思って聴き直したら、今度は「タカマツミヤは・・」と。
 更に、この方、翌日の中山メーンのマーチSにいたっては、1番人気のモンテクリスエスを「この前は初めてのダートであれだけの勝ちっぷり・・」なんて珍解説。ああ、久しぶりのダートで・・と、言っておけば良かったのに・・。それにしても隣にいるアシスタントの方、MCの二人、誰からも訂正のフォローなし。聞いていなかったのか、調べていなかったのか・・わが道を行くなのであります。
 さて、わが道をドバイに求めたローレルゲレイロ。高松宮記念は昨年優勝しているからいいや、と言わんばかりに世界に挑戦。スタートが今ひとつでも主導権を取ってやる!この意気込みで一気に先頭に踊り出てグイグイ流れを引っ張ります。結果は4着でしたが、映像からは差し返すようなしぶとさと粘り。いやあ、さすがです。立派です。高松宮記念、スプリンターズSの2冠を制したスピード馬が、世界のトップクラスでも通用することを裏付けたことで、大役は果たした印象です。
 さあ、そのローレルゲレイロの抜けた穴を埋めるべく1番人気に推されたキンシャサノキセキ。スワンS、阪神C、阪急杯と目下3連勝で高松宮記念。南半球生産馬で同期よりも半年遅生まれであることが、精神的、肉体的にようやくここへ来て大人に成長してきているような印象があります。
 レースは最内枠1番を引いた韋駄天セブンシークィーンが飛び出し、それを心得たようにヘッドライナーが2番手。3番手に内からエーシンエフダンズと外にビービーガルダン。キンシャサノキセキはこれらを見る形。2番人気のアルティマトゥーレはスタートの躓き
 内々の中団。前半3ハロン33秒5というGIにしては平凡なスピード。ちなみに、昨年がローレルゲレイロの単騎逃げで33秒1。
 この前半の流れは後方の待機馬にとっては不運でした。私の本命◎サンカルロは、いつものように末脚温存策。この流れは明らかに誤算。前半33秒0くらいの流れで、差し追い込み馬が外からどっと押し寄せてくる、そのトップでゴールを切るのがサンカルロ。直前の阪急杯の内容も、枠も理想の外枠でいける!と強気の見方でしたが、運命の神様は微笑みかけてくれませんでした。直線は中を割るように、メンバー最速の34秒1で鋭く肉薄したのですが、わずかに届きませんでした。
 優勝したのはゴール前の激しい叩き合いから、キンシャサノキセキが顔をのぞかせ、すぐ外にビービーガルダン、更にその外にエーシンフォワードの8枠勢。間にサンカルロ、その内にアルティマトゥーレ。鼻・首・首・鼻差の大激戦。
 1分8秒6は昨年の1分8秒0と比較しても、一昨年のファイングレインが小雨の中で1分7秒1を計時した時計からみても、いかにも劣勢は否めません。そんな中で、優勝したキンシャサノキセキは、スワンSが首差、オーシャンSも首差。こういった修羅場とも言える接戦をものにしてきた実績が、あるいは勝負強さが、現在の彼の進撃を後押ししている根幹になっているのかも知れません。
 是非とも来年はドバイのメイダン競馬場へ!ですね。