注目の桜花賞トライアル「フィリーズレビュー」に、桜花賞出走の期待を胸にラブミーチャンが登場。地方競馬在籍ということから、このフィリーズレビューという関所を通らなければ、桜花賞の桧舞台は踏めないのです。
6戦6勝のラブミーチャン。笠松競馬・柳江きゅう舎所属。ファンから“浜ちゃん”の愛称で慕われている浜口騎手。安藤勝騎手と同じ年齢で、誕生日も同じだとか。不思議な縁を感じます。
昨年の全日本2歳優駿で圧勝した途端に、地方競馬の実況アナの及川サトルさんが、私の携帯に「アベコーさん、コパさんのお知り合いですよね、お願いがあります。ラブミーチャンを中央に移籍させないで、笠松から出さないで下さい! 浜ちゃんをずっと乗せてて下さい、とコパさんにお願いしてもらえますか」と、悲痛な声で哀願してきました。
情の深さでは人一倍のDr・コパさん。私がお祝いの電話をして、及川さんの熱望を伝えると、笑いながら「オーケーオーケー」といい、「無敗で桜花賞に行けたら、地方も中央も盛り上がるだろうなあ・・。アベコーちゃん応援を頼みます」と、コパさん。
しかし、そのラブミーチャンは桜花賞の通行手形を手にすることができず、残念無念の12着に失速。現実は厳しいですね。
14番枠でしたが好スタートを決めました。2番手のエリモエポナ(15着)が折り合いに専念したしたために、前半3ハロンが35秒0とラブミーチャンのペース。ただし、良馬場発表でしたが、いくらか時計の要する馬場コンディション。前日の古馬準オープンのうずしおステークスは前半3ハロンが35秒1。決して遅い流れでもありませんでした。
それにしても、いい感じでスイスイ逃げていたラブミーチャン。後続を引きつけた逃げで、手応えもあったと思いますが、後続に並ばれると、そこから突き放す加速力が利かず、坂を上がってからはギブアップ。こんな形のレースをすることがなかったので、馬自身が少し驚いたのでしょうか。
これでダート馬と見限るのは早いと思います。芝、坂を経験したことは、決して無駄なことではなかったはずです。この苦い経験を踏み台にして、また大望に胸を膨らますときが、きっと来るとみています。そのときこそラブミーチャンの真価が出るはずです。頑張れ!ラブミーチャン!!
一方、フィリーズレビューを制したのが、大外から凄い伸び脚を見せた9番人気のサウンドバリアー。前走のエルフィンSが9着。2走前で未勝利を勝ったばかりでしたが、ツボにはまったときに爆発的な末脚を使う馬です。それにしても、上位5頭までが同タイムでの決着。そこに鼻差2着の1番人気阪神ジュベナイルF4着のラナンキュラスがいて、私の予想の◎レディアルバローザが首差で3着。関東馬のロジフェローズ、休養明けのニシノモレッタが同着の4着。この2頭は桜花賞の優先出走権を惜しくも逃しました。
ああ!大声援も空しくラブミーチャンが失速!!
Funa1ラストステージはダイオライト記念でナビゲーターが全員揃って・・
ダイオライト記念! 思えば昨年から船橋競馬応援のナビゲーター「funa1」として1年間活動。昨年のダイオライト記念からのスタートでした。
メンバーは6人。おなじみの岡部玲子さん、荘司典子さん、須田鷹雄さんのご存知3名に、これから競馬を始めようとする初心者代表として、タレントの長谷川麻衣さん、モデルの光永隆志クンの2名に私。
競馬場のイベントに、各スポーツ紙に、船橋競馬のfuna1ブログにと活動を展開。盛り上げに一役かったつもりでしたが、折からの世界不況の風が日本全国にも到達して、 思った以上の船橋競馬の売り上げ大幅続伸に貢献できなかったことは、何とも力不足で あったかな、と反省しております。
ただし、船橋競馬のファン層が以前に比べて若くなった、若者といわれる方が増えたことは確かです。それに女性ファンの方が増えたことで、競馬場の雰囲気が明るくなったような気がしました。船橋競馬の強力な応援隊のリーダー格の一人である荘司典子さんの日頃の頑張りも大きいの だと思います。是非ともこの雰囲気がこれからも続くように祈るばかりです。
「それにしても、競馬は難しいですねー」と言っていた光永クン。今年のダイオライト記念は、1・7倍という圧倒的人気を集めたフリオーソが、主導権を取ったにもかかわらず直線で急激に失速。このダイオライト記念2年続けて大楽勝している地元の2,400m。本来であれば独壇場の舞台でしたが、まさかの5着敗退。川島調教師は言うことなしの状態と判断し、自信を持って送り出したのですが、ここに光永クンのいう競馬の難しさがあるようです。
優勝したのはフサイチセブン。キャリア7戦の4歳馬。昨年からメキメキと頭角。今年に入りオープンに入り。アルデバランSで2着を契機に船橋に乗り込んできました。とはいえ、初コースに何といっても初めての2,400mのスタミナ戦。こういったケースでは多くの馬が、スタミナ切れで失速することが多いものですが、2番手でやや掛かり気味ながら、4角で内田博騎手のステッキが入ると、フリオーソに馬体を並べる間もなく突き抜けてエンジン全開。横綱相撲でした。
パドックで整列したときに、すぐ横にいた私の目と会い、 軽く会釈してくれた内田博騎手。手の怪我で療養して復帰後、お家芸の固め打ちという具合にはいきませんが、ダイオライト記念の優勝を機に、また大きく春競馬に向けて飛躍して欲しい一人です。
ところで、私がダイオライト記念で狙った馬はセレン。東京大賞典でサクセスブロッケン、ヴァーミリアンを相手に、厳しい位置から0秒3差4着まで追撃。この一戦から展開が向くダイオライト記念は相当やれると考えたのですが、あと一息伸びきれず4着。マコトスパルビエロを捉まえれば3着で、3連複は的中だったなあ・・と無念のため息。
検量室まえの騎手ルームで尊敬する石崎隆騎手と遭遇。
「期待に応えられなくてすみません。位置取りも良かったんだけどね・・」と、残念そうな石崎隆騎手。
「距離ですか?」と私。
「う~ん、それは確かにあるかも知れないね・・」と、落胆の表情。
今年1年、石崎隆・セレンを追いかけてみようかなと思います。ちなみにきゅう舎は石崎隆騎手の兄弟子の佐藤賢・元騎手(現調教師)。この二人の織り成すドラマを、とくと拝見したいファンの一人でもあります。