宝塚記念、1番人気のウオッカが8着と、古馬の後塵を浴びる結果となってしまいました。某スポーツ紙は「堂々と春のグランプリに挑んだウオッカ。挑戦は無駄ではない」と言い切ります。また、ある記者は「こんな馬場状態では古馬との比較はできない」と言います。
ウオッカの単勝馬券が177万1117票。出走してくれば、当然このくらいの支持は集めることは予測できました。敗因は雨でしょうか。晴れて良馬場だったらウオッカは勝っていたのでしょうか。
私は、宝塚記念直前のこのブログでこう書きました。
「3歳最高の頂点、日本ダービーで最高のパフォーマンスを演じた牝馬が、中3週で再びダービー以上のパフォーマンスができるのか。ダービーの直後は、さすがにともに疲れがどっと出たそうです。全力走の後には、必ずといっていいくらい反動が出るというのが私の競馬哲学。(中略)これまでいつもスローの流れに慣れてきたウオッカにとっては、今まで経験したことがない流れに飲み込まれそうになることが考えられます」
私は今でもウオッカは、ダービーの目に見えない疲労があったと見ています。そんな状態で今回の激しい宝塚記念。彼女が得たものは経験でしょうか。一線級の古馬を相手にした経験、雨が降る馬場での経験。確かに苦しい競馬を体験できたことは、将来的にプラスになるかも知れません。
ただ、今回の初めての大敗が、彼女にとってショック的後遺症や、トラウマのようなメンタルな面で後を引かなければいいなあ、と牝馬ゆえに心配しています。
引退した岡部幸雄騎手が、以前、オグリキャップがマイルCSから世界レコードと同タイムで走り抜けたジャパンC。その勢いで望んだ有馬記念が大惨敗。その直後、「立ち直るには相当の日数がかかる」とコメントしていたのを記憶しています。
角居師は「凱旋門賞の前哨戦まで2ヶ月リフレッシュする時間がある」といいますが、検疫、移動、そして調教。今年の欧州は記録的な猛暑。イタリアでは40度Cを超す気温で、亡くなった方も相当数出ているとか。真夏の8月に調教を開始しないと、前哨戦には間に合いません。もう来月8月の話です。夏の充電は十分なのでしょうか。
それだからこそ、今回の宝塚記念の出走に疑問が湧いてくるのです。
(#^.^#) ムーンは順当!サムソンは雨が見方!
宝塚記念は、猫の目のように変わる天気予報に、締め切りギリギリまで待ちました。スポット予報で阪神競馬場は、土曜日晴れ、陽射しが強い、日曜は午後に雨、夕方17時前後とあり、宝塚記念は良馬場でセーフ。本命のアドマイヤムーンは雨でも晴れても不動。相手にポップロックをとったのですが、手薄な相手の天皇賞を勝ってきたメイショウサムソンは△(2番目)と決め打ち。瞬発力の差が出ると判断したのですが、予報とは違って朝から大雨。これにはガッカリしました。雨で馬場が悪くなれば、メイショウサムソンが大きく浮上してくる。大とびのアドマイヤメインはノックアウト。大逃げというより逃げられないかも知れない。と考えていたら、ローエングリンに行かれてしまいました。
それにしても、雨が降りしきり馬場で、前半5ハロン通過が57秒5の激しいペース。先行馬は総崩れ。雨馬場を苦にしない、末脚のシッカリしたアドマイヤムーンが予想通りに勝ってくれました。
安田記念を制し、注目されたダイワメジャーが12着。馬体重のマイナス16キロが示すように、中2週、安田記念の疲労がまだ解消しきれていなかったのかも知れません。