レジェンドに最年長GIをプレゼントした大器!!
「いいスタートが切れて、ハナに行くことが第一のプランでしたからね」と、日本競馬史上の最年長でGIを制したレジェンドは、冷静に振り返りました。
GI「大阪杯」。中距離の王者を決定する一戦。今年はジャックドールが武豊騎手とコンビ。おそらくポンと主導権を取ると、無理に競りかけようとする馬、後輩の騎手はいないだろう、と推察。となると、前に行っている馬に有利な展開になりそうな気がしていました。
ポンと先頭に立つと迷わず先頭に躍り出る2番人気のジャックドール。外からノースザワールドが並びかけようとして来ましたが、すぐさま2番手で納得のポジション。この展開を読んだのがマテンロウレオ、その外にダノンザキッドの横山親子。
4番人気のヒシイグアスがこの後について、中団に3番人気のジェラルディーナ。その内にもう少し前に位置すると考えていたマリアエレーナ。そして1番人気のスターズオンアースはスタートが甘く後方で展開。
前半の5ハロンが58秒9。昨年よりも遅い、スローに近い平均ペース。息を入れながら一人旅のジャックドール。後半が一気にペースアップ。先頭のジャックドールの直後で2番手にスパートして来たのがダノンザキッド。内にはマテンロウレオ。
直線はラスト200mで先頭にジャックドール。並びかけようとダノンザキッドの横山和騎手が必死に追い出しています。
その時でした。一番外から満を持したスターズオンアースが強襲。流れがゴール前で11秒4→12秒5にダウン。外のスターズオンアースの伸び脚が際立っていましたが、僅かにハナ差2着。頑張ったダノンザキッドが3着。
マテンロウレオ、マリアエレーナ。ジェラルディーナ、ヒシイグアスと続きました。3番人気のヴェルトライゼンデは9着。昨年の優勝馬ポタジェは10着に敗退。
人気を分けたジャックドールとスターズオンアースで1、2着。ジャックドールは待望の初GI制覇。
「これからも記録を更新できるように頑張ります!」と、レジェンド武豊騎手。54歳の誕生日を前にして嬉しいGI制覇となりました。
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雨の中のGIドラマは若き獅子と7歳の円熟馬!!
GI「高松宮記念」は、前日からの降雨で激しく泥が飛ぶ不良馬場。予想外にコンディションが悪化。
この日、1番人気がメイケイエール。ナムラクレア、アグリ、ロータスランド、トウシンマカオと続いていました。
スタートでキルロードが1完歩遅れ。オパールシャルムの武藤騎手の手綱が激しく動きます。それでも内からキルロードが主導権。ダディーズビビッド、アグリ、さらにメイケイエールが続きます。そこにファストフォースがいます。
そのファストフォースの後ろに内からトゥラヴェスーラ、さらにロータスランド。外にウインマーベル、後方にナランフレグにトウシンマカオ。そしてグレナディアガーズ。
前半の3ハロンが35秒6。キルロードの逃げを仕掛けながら追走するオパールシャルム。そこにダディーズビビッドもピッタリ馬体を寄せます。その外からアグリがジワジワと接近。
直線で内を開けて先頭のキルロード。そこへ外からアグリが2番手に進出。その背後の内からファストフォース。アグリの外からナムラクレア。そして、ポッカリと開いた内ラチ沿いには、イチかバチかトゥラヴェスーラ。2番手に上がろうと肉薄して来ました。
間を割って出たファストフォース。外側に寄れてアグリの進路に入ります。大外からナムラクレアが末脚を伸ばして来ており、中のアグリが挟まれて下がる不利。
先頭に立ったファストフォース。外のナムラクレア、内のトゥラヴェスーラを振り切り念願のGI制覇。
不利のあったアグリが7着。メイケイエールが12着と敗退。これで高松宮記念は4年続けて重馬場か不良馬場。良馬場ならどんな結末になったのか気になるところです。
「西村厩舎のスタッフの皆さんに感謝しております。内が伸びなかった馬場だったので枠順も良かったです。ただ、誘導にミスがあり、他の馬の邪魔をしてしまい反省しております」と22歳、GI初制覇の団野大成騎手。そしてファストフォース。
雨の中のGIのドラマの女神は、若き騎手と、地方転勤も経験した7歳の円熟ファストフォースに微笑んだようです。
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