半世紀ぶりの重の皐月賞!君は見たか、歴史に残る衝撃の末脚!!
3歳クラシック1冠目を目指して精鋭18頭が終結した「皐月賞」。時折、小雨まじりの中で、メインの皐月賞は一瞬、晴れ間が見えたような気がしました。
人気は共同通信杯を制したファントムシーフ。そして、キャリア2戦目の京成杯を圧倒したソールオリエンス。さらにスプリングSを快勝したベラジオオペラ。また、きさらぎ賞を制して3連勝のフリームファクシ。さらに弥生賞を勝ち上がったタスティエーラと、人気は続きました。
前日からの降雨で重馬場。実はあのハイセイコー以来の重。なんと50年ぶり、半世紀以来の重馬場のコンディション。
外からグラニットがいつものように主導権を取りに行きます。ベラジオオペラ、ダノンタッチダウン、グリューネグリーンが追いかけます。そこへ外から引っかかり気味にタッチウッドが2番手に並んできました。これらの動きを前に見てタスティエーラの松山騎手が折り合いに専念。
メタルスピード、フリームファクシは中団をキープ。その直後にショウナンバシット、シャザーン。そしてスタートで遅れたソールオリエンスが後方を追走。
本気で飛ばすグラニット。前半の5ハロンが、まさかの58秒5。おそらく良馬場なら56秒台くらいかも知れません。4コーナーでは内から外にワッと広がります。一番外を4コーナー手前で仕掛けたシャザーンが一気に浮上。その後ろから仕掛け詰めだったソールオリエンスも大外から浮上。
馬場の中央を通って内のショウナンバシット、外のメタルスピードを振り切るようにタスティエーラが先頭。そこに間を割ってファントムシーフ。そして期待していたシャザーンが急追態勢。ところがシャザーンは手前を変えたときに、のめるような格好でバランスを崩します。そこへ満を持していたようにソールオリエンスがもの凄い脚で強襲。そして、あっという間に先頭に躍り出て圧勝。
それは桜花賞で見せつけられたあのリバティアイランドの衝撃的な追い込みを、再び皐月賞で見せられた思いがします。
4戦全勝で皐月賞を制した一昨年のエフフォーリア。それ以来の感動を、喜びに変えて、何度も何度もガッツポーズを繰り出すソールオリエンスの横山武史騎手。満面の笑みでスタンドのファンに応えていました。キャリア3戦目で皐月賞制覇。競馬の歴史は明らかに変革しつつあります。
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時間が止まった!32秒9の神がかりの破壊力!!
「そうだ!よし!武史!GOGO!!」私は桜が満開の仁川で拳を振り上げ、絶叫していました。
この日、83回目を迎えた「桜花賞」。単勝1.6倍。阪神JFで圧勝したリバティアイランドが断然の人気。対して、私はチューリップ賞で3着だったペリファーニア。僅か1戦のキャリアで大外枠から出遅れ。そこで引っかかり気味に前に進出。それで勝ち馬と同タイムの3着。さすがエフフォーリアの半妹。2度目の阪神のマイルなら大いにチャンスだと自信の◎。
チューリップ賞を逃げ切ったときと同様にモズメイメイが主導権。これをチューリップ賞2着のコナコースト。それらの動きを見ながら外目の枠から我がペリファーニア。
一方、リバティアイランドが内枠で1完歩遅れて後方に置かれます。また2番人気のライトクオンタイムは中団のインで頭を上げて、鞍上の武豊騎手も苦労している様子。その外にルメール騎手が乗る3番人気のハーパー。中団のインに4番人気のドゥアイズ。そして後方のインにリバティアイランド。
「彼女があの位置で走ることを選択したのだから、僕は道中リズムを作りながら、直線で動ける準備をしていました」と、リバティアイランドの川田騎手。
前半の半マイルが45秒9。平均したペースで展開します。直線に入ると先頭に立ちかけるコナコースト。それを背後でマークしていたペリファーニアが馬場中央の外から肉薄。リバティアイランドは何と最後方。大外に出します。先頭とはだいぶ差があります。
「ヨシャ、決まった!そこだ!武史!」と小躍り。内のコナコーストもラストの踏ん張りでしぶとく二枚腰。
その時でした。私には一瞬だけ時間が停止したように見えました。なんと大外からケタ違いの迫力で強襲してきた黒い帽子。リバティアイランドでした。まるで空飛ぶペガサス。神ワザ的な破壊力で並ぶところなく突き抜けていたのです。
1分32秒1、ラストが32秒9!まるでドラマのような衝撃の結末。ただただ呆れるばかりの強さ。「こんな桜花賞は見たことがない!」と私。結局、コナコーストが2着で、3着にクビ差でペリファーニア。
リバティアイランドのアカデミー賞級の主演女優賞のパフォーマンス。スタンドや多くの競馬ファンの度肝を抜いたことは間違いありません。
2番人気のライトクオンタイムは8着。3番人気のハーパーが4着。4番人気のドゥアイズは5着でした。
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