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速さ日本一の結末はゴール前で劇的な幕切れ!

スピード自慢のスプリンターが一堂に会したGI「高松宮記念」。結末はゴール前で劇的な幕切れとなりました。

ゴール前のデッドヒート。内から逃げたモズスーパーフレア。その外に不利があったダイアトニック、またその外に先頭に立ちかけたクリノガウディー。一番外は追い込んだグランアレグリア。4頭がほぼ並んでゴールイン。

審議中ながらも到達順位はクリノガウディー、モズスーパーフレア、グランアレグリア、ダイアトニックの順番でした。

ところが、審議ランプが点滅して、裁決の結果、電光掲示板の到達馬番が消え、再び点滅したときはトップに16番モズスーパーフレア。続いて8番グランアレグリア、3番ダイアトニック。11番クリノガウディーは4着。

  外から猛然と飛び出したモズスーパーフレア。勝つには昨秋のスプリンターズSで2着に逃げ粘ったこの手しかない、とばかりに猛ダッシュから一気に逃げまくるモズスーパーフレア。2番手が内から3年前の高松宮記念を制したセイウンコウセイ。3番手に抜群の手応えでクリノガウディー。人気の後続馬が少し自重気味の追走。従って1頭で他馬を離して逃げるモズスーパーフレア(9番人気)。前半の3ハロンが34秒2の展開は絶妙でした。

好位にダイアトニック(4番人気)とナックビーナスが続きます。重馬場のコンディション。前半の3ハロンを34秒2で引き離した大逃げを打つモズスーパーフレア。まさに絶好の展開です。2番手以下はセイウンコウセイ、クリノガウディー。好位にダイアトニック、ナックビーナス。その後ろにダノンスマッシュ(3番人気)、インからステルヴィオで、それに並ぼうとするアウィルアウェイ。そして1番人気のタワーオブロンドンが虎視眈眈。ノームコアがいます。その背後に2番人気のグランアレグリア。ダッシュがつかず中団を追走。

3コーナーをまわり後続を引き離した形でモズスーパーフレア。セイウンコウセイが2番手で、外にクリノガウディーが絶好の手応え。その後ろにダノンスマッシュ。重馬場で開いた内を突いてステルヴィオ。

4コーナーをまわり先頭は快調に逃げるモズスーパーフレア。直線ラスト200mでクリノガウディーが差を詰めて来ました。内にはダイアトニックとセイウンコウセイ。

ゴールまでラスト100m。先頭のモズスーパーフレアに馬体を併せようとするクリノガウディー。急に内に寄ったために間のダイアトニックの北村友騎手が、一瞬、手綱を引く形。態勢を整えて再び3頭の激しい叩き合い。そこへゴール直前で外から猛然と伸びて来たグランアレグリアが強襲。

 結果はクリノガウディー、モズスーパーフレア、グランアレグリア、ダイアトニックの順で入りましたが、裁決はゴール前での所作でクリノガウディーが、内のダイアトニック、モズスーパーフレアの走行を妨害したと判定。クリノガウディーはダイアトニックの後ろ4着に降着。

1番人気のタワーオブロンドンは12着。3番人気のダノンスマッシュが10着と凡退。アイラブテーラーは大差シンガリ負け。調教再審査となりました。

一方、繰り上がり優勝となったモズスーパーフレアと松若騎手。初のGI制覇となりましたが、松若騎手は少しはにかみながら「今度はたくさんのファンの方を前で優勝したいです。早く新型コロナがおさまって欲しい」と、まだ幼さが残る表情で優勝コメント。

降着があると後味がよくないものですが、松若騎手のコメントに救われた思いがしました。

   

嗚呼!単勝1.6倍キセキ!ショックな凡走!!

  単勝1.6倍のキセキが無残な敗退を見せつけてしまいました。「阪神大賞典」です。春の天皇賞の前哨戦「阪神大賞典」。過去の実績からキセキの1番人気は当然で、加えて強力な同型馬が見あたらないことから、楽に主導権を取って一人旅に持ち込み、自慢のスタミナをフルに発揮できるだろう、多くの競馬ファンはそう考えたはずです。

ところが、ところがなのです。有馬記念と同じように、スタートで大きく出遅れるロス。スタートは互角でしたが、そのあとキセキ自身に走る気がないのか、モタモタして大きく取り残されてしまいました。

川田騎手は「返し馬はいつも通り。でもゲートが開いても、まったく走る気が起きず、逆に出てからは、ひたすら引っ掛かり通し。次回も今回と同じような反応がでるかも、と不安が残りますね」とコメント。

3000mのマラソンレースの舞台で、主導権を取ったドレットノータスがスローに落として逃げたことから、川田騎手が軽くキセキを促すと、それにキセキが反応して、後方から一気に浮上。2周目ではドレットノータスの2番手に進出。

そして、4コーナーで2番手から先頭に躍り出たタイセイトレイルの外に並びかけます。その外にはムイトオブリガード。大外からボスジラ。このときジッと後方インで待機していたユーキャンスマイル(2番人気)が、抜群の手応えでキセキの背後に急接近。

そしてキセキの内側に入ると、岩田康騎手の追い出しに応えて、アッサリと抜け出して余裕の完勝。菊花賞でフィエールマンの3着。ブラストワンピースに先着したスタミナの能力は本物でした。 一旦、ムイトオブリガードが2番手に上がりかけましたが、後方待機で末脚を温存したトーセンカンビーナが鋭く伸びて、大外から追い込んで来たメイショウテンザンを振り切り2着を確保。

  キセキは失速してまさかの7着。元より精神的に難しいタイプで、築き上げて来た実績を鵜呑みにできないタイプのようです。

鞍上の川田騎手も「これからも競馬でどうなるのか心配です」と、首を捻ります。

GIの長距離戦ではポイントになるキセキ。その精神的な状況次第では、ファンにとっても難しい選択となりそうです。