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アーモンドアイ二世の誕生か!雨中の劇的強襲劇!!

この雨は予想外でした。激しく降りしきる阪神競馬場。まだまだ桜の花が残っている中で、注目の3歳牝馬クラシック「桜花賞」が行われました。

直線一番外から手綱をしごく白と水色の勝負服。イエローのヘルメット。泥で黒く汚れた姿。デアリングタクト(2番人気)の松山弘平騎手でした。

ゴール前で逃げたスマイルカナを捉えて先頭に立った1番人気で武豊騎手のレシステンシア。セーフティー・リードかなとも思えたのですが、凄い勢いで並ぶところなく一気に捉えると、鞍上の松山騎手が左腕を高く掲げて、一気に降ろし、ここ一番のガッツポーズ。その喜びを全身でアピールしていました。

スタートと同時に抜群のダッシュ力で内から飛び出したナイントゥファイブ。そのすぐ隣から何が何でも行くポーズを見せるスマイルカナ。強引に先頭に立ちます。外からマルターズディオサとレシステンシアが浮上。

その背後にはルメール騎手のサンクテュエール。重馬場のせいか仕掛けながら追走するウーマンズハート、リアアメリア。そしてクラヴァシュドール、ミヤマザクラが一塊となって前を追います。中団の内にはデアリングタクトがいます。後方に控えたマジックキャッスル。

主導権を取ったスマイルカナ。これをピッタリと直後で追走するレシステンシア。半マイルが46秒5。1000m通過が58秒0。雨が降る重馬場では、かなりの速いペースです。それゆえ、3番手以下が離され気味。その中にマルターズディオサとヤマカツマーメイド。少し離れてナイントゥファイブとサンクテュエール。ウーマンズハートもいます。

またその後方にミヤマザクラにエーボス、そしてデアリングタクト。クラヴァシュドールがぽっかりと開いたインコース狙い。

  快調に逃げるスマイルカナ。直線ラスト2ハロンを残して外にレシステンシアが並びかけて来ました。3番手以下が少し離れています。やや内目からサンクテュエールのルメール騎手の手綱が激しく動きます。ラチ沿いのインからクラヴァシュドール。馬場中央はミヤマザクラ。

その時でした。直線一番外目に出したデアリングタクトが、猛然と追い込んで来ました。ゴール前でスマイルカナを捉えて先頭に躍り出たレシステンシア。鞍上の武豊騎手もゴール目前で勝利を感じていたはずです。

そこへゴボウ抜きにして矢のように伸びて来たデアリングタクト。レシステンシアもアッサリとのみ込みました。

新馬→エルフィンSを連勝し、キャリア2戦で臨んだデアリングタクト。無敗のクラシック・ホースの誕生です。あのアーモンドアイを彷彿させる切れ味と、そして勝負強さ。

また素晴らしいスター・ホースを得たのかも知れません。

日本も女性上位の時代に突入か!再び牝馬のワン・ツー!!

古馬中距離の頂上決戦GI「大阪杯」。古馬のトップクラスが勢揃い。友人が「最近は牝馬のレベルが、格段にアップしているなぁ~」と話していたら、なんと「大阪杯」で、牝馬のラッキーライラックが優勝。同じく牝馬のクロノジェネシスが2着。まさに牝馬のワン・ツー決着。大将格の牡馬陣は牝馬2頭を前に後塵を浴びてしまいました。

思えば、2週前の「高松宮記念」で、モズスーパーフレア、グランアレグリアの牝馬2騎で1、2着。時代は男から女へ向かいつつあります。

「大阪杯」は逃げると思われたステイフーリッシュがモタモタして主導権を取れず、逆に好スタートを決めた1番人気のダノンキングリーが押し出されて先頭に立つ形。外からジナンボーが、ダノンキングリーに並びかけて行きます。

3番手以下は少し水が開いて2番人気のラッキーライラック。その外にクロノジェネシス。内の背後にはワグネリアン。外にレッドジェニアルとステイフーリッシュが並ぶように併走。そしてサトノソルタス、マカヒキがいて、2番人気のブラストワンピースは後方の位置。最後方がカデナで内ラチを追走。

前半の5ハロンが60秒4。比較的落ち着いたペースで流れます。そして4コーナーをまわると、内のダノンキングリーに並びかけたジナンボーが、先頭に立つ勢いでしたが、ダノンキングリーも抵抗。しぶとく二枚腰を見せます。

そんなとき外からクロノジェネシスがジワジワ迫って来ました。最内からワグネリアンも接近。ブラストワンピースは一番外からラストスパート態勢。

ラスト200m。4コーナーで少し位置を下げたラッキーライラックが、ゴール前で猛然と肉薄。内のダノンキングリーと外のクロノジェネシスの間に割って入り、グイと抜け出しました。

それにクビ差で続いたクロノジェネシスが、内のダノンキングリーをクビ競り落として2着を確保。ダノンキングリーは無念の3着。

一方、ワグネリアンが4着に粘らんとするところに、最後方にいたカデナが間隙をついて、最速ラスト33秒5の切れ味を披露。4着に食い込みました。

また、注目されたブラストワンピースは4コーナーで大外を選択。久しぶりの登板だったせいか、本来のスパッとした切れ味は見られませんでした。7着に凡退。

優勝したラッキーライラックの父は顕彰馬オルフェーヴル。実に51年ぶりの「大阪杯」親子制覇の快挙となりました。

鞍上のM・デムーロ騎手は2年前のスワーヴリチャードに続く制覇。この日も新型コロナで続く無観客レース。デムーロ騎手はそんな中で、天に向かい両手でガッツポーズ。大きな声で雄叫びをあげていました。