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強い!1番人気アーモンドアイ圧巻の2馬身差の独壇場!!

1番人気に推された桜花賞馬アーモンドアイが、ゴール前で突き抜けました。2冠目がかかった優駿牝馬「オークス」は、単勝1.7倍のアーモンドアイが圧倒的な強さで優勝。牝馬3冠目、秋の秋華賞に王手をかけました。

これまでとは違い五分のスタートを決めたアーモンドアイ。中団の外目に付けて前を行く有力馬を射程圏。いつでもスパートを決められる位置取りで、直線ラスト400mでは抜群の手応えから4番手。その内には2番人気のラッキーライラック。すでにこれより前に出ます。

2番手に進出したリリーノーブルを相手と見たルメール騎手のアーモンドアイ。ゴール前ラスト200mで外から先頭に立つアーモンドアイ。懸命に抵抗するリリーノーブル。勢いは断然アーモンドアイ。内からなんとか先行馬を捉えて上がって来たラッキーライラックは少し置かれ気味。

ラスト11秒1-11秒6の流れの中で、ラスト最速の33秒2で圧勝を決めたアーモンドアイ。2着のリリーノーブルに2馬身差のワンサイド勝ち。2分23秒8は6年前のジェンティルドンナが叩き出した2分23秒6に匹敵するような好タイム。

レース後「ポテンシャルの高い馬なので、海外でも十分期待が持てる馬です」と、早くもルメール騎手が断言。 トリプルクラウンの3冠「秋華賞」か、それとも日本馬未到達の頂上を目指すか凱旋門賞。なんとも悩ましいところです。

オークスは予想通り、ただ逃げるのみのサヤカチャンが主導権を主張。その勢いで後続をグングン引き離して行きます。抜群のスタート切ったリリーノーブルが2番手。その外からランドネ。そして折り合いに重点を置いたラッキーライラックがリリーノーブルの後ろをキープ。外にはカンタービレ。直後にレッドサクヤとアーモンドアイがこの位置です。

背後にマウレア。それを見るように3番人気のサトノワルキューレ。内のオールフォーラヴと並んでいます。 離して逃げたサヤカチャンが前半の5ハロンが59秒6。2番手以下は離された形。3番手のリリーノーブルが、おそらく前半61秒台。高速馬場コンディション。サヤカチャン以外はスローペース。

4コーナーを先頭でまわったサヤカチャン。直線に入るとギブアップ。2番手のランドネも息切れ気味。 変わって先頭に立った川田騎手のリリーノーブルでしたが、ピッタリと背後に肉迫してきたアーモンドアイにすかさず馬体を併せられて2着まで。ラッキーライラックが内に入って来ましたが脚色の差は歴然。レッドサクヤ、マウレアに詰め寄られました。上位4頭はいずれもラスト33秒台。位置取りと決め手の差が大きく出た印象があります。

当初、私はトーセンブレスに◎のつもりで絞って原稿等を書き上げていました。ところが、日曜日の出馬登録がすみ、1レースから各枠順が発表されましたが、ところが、その後に突然、トーセンブレスの出走回避が伝えられました。挫跖だそうです。当日は新潟でBSNテレビの「ワンダフル競馬」の実況中継があり、レギュラー解説で出演している私も、予想の組み直し等で、乗車した新幹線の中から、新潟駅から向かったタクシーと、てんてこまいの状態でした。

結果的には、印の上では〇◎☆でしたから結果オーライと言うことでしたが、こんな心臓に悪いことはノーサンキューです。

激しく雨が降る中で予想外のドラマが・・・。

   それは突然でした。午後に入り生暖かい風とともに天からポツポツと落ちてくるものがありました。雨でした。そして、それはレースが進むしたがって、強さを増し、9レース、10レースと大粒の雨が落ちて来ます。

この日、GI「ヴィクトリアマイル」は激しい雨が降り続く中で、予想外のドラマが起きるのでは・・と、私は期待と不安が交差するように馬場を見つめていたのです。

スタートと同時に飛び出すカワキタエンカ。リエノテソーロ、外のアエロリットが2番手をキープ。レーヌミノルとレッドアヴァンセが直後で続きます。その後ろにはインにレッゴードンキ、外にラビットラン。背後にジュールポレール。それに続く内からミスパンテールと、外にソウルスターリングが虎視眈々。それに続く内からアドマイヤリード。外にはデンコウアンジュ。この日、1番人気のリスグラシューが続きます。最後方には出遅れたクインズミラーグロ。

前半の3ハロンが35秒2、半マイルが46秒8。そして5ハロン通過が58秒3。この雨馬場を考えると、緩みないペースです。

ところが、直線に入っても11秒1-11秒2-11秒7と、結局、ペースダウンしないまま決着を迎えました。ところが直線内側は泥が跳ね上ります。その跳ね上がった泥が後続馬、騎手に降りかかります。

直線中程でカワキタエンカを捉えたアエロリットが先頭。それを同じような位置にいたレッドアヴァンセが並びかけてきます。さらにその外から好位で脚を温存したジュールポレールがグイグイ迫って来ました。一番外からリスグラシューが強襲。 アエロリットは最後に脚が鈍り、先頭に立ったレッドアヴァンセ、その外のジュールポレール、強襲したリスグラシューの決着は中のジュールポレールがハナ差先着。初のGI制覇でした。  2着がリスグラシュー。クビ差で3着が内のレッドアヴァンセ。注目の評判のソウルスターリングは伸びを欠き7着でした。 また、私が期待したアドマイヤリードは中団のインから外に出せず、仕方なく芝の状態が悪い内側を走らされ、不本意な7着に敗退。直線は何度もノメっていました。

1分32秒3の時計は、馬場状態を考えると相当速いタイムです。跳ねあがった泥は勲章だ!とばかり引き上げて来た馬上の幸騎手。

私の差し出した右手に、力強く、そしてイケメンスマイルで返してくれた幸騎手。なんとも清々しい表情でした。

もし、もしもパンパンの良馬場で行われていたならば、その結果は違ったかも知れませんが、これも運命。良馬場でもう一番、ということにはなりません。幸・ジュールポレールに拍手を送りたいと思います。