強気の騎乗が待望の重賞制覇に繋がった函館SS !!
夏のスプリントシリーズ第1弾の「函館スプリントS」は、3番人気のセイウンコウセイの逃げ切りでした。
セイウンコウセイにとっては昨春の高松宮記念以来、待望の美酒に酔いしれました。今年は理想的な1番枠。そして開幕週。これは何が何でも行く!昨年は2番手追走だったけど、今年は絶対行くぞ!と言う強い思いが伝わって来るようでした。
スタートと同時に2番人気のワンスインナムーンが先頭、2番手に1番人気のナックビーナス。それを内から池添騎手がしごいて先頭に躍り出ます。と、ワンスインナムーンとナックビーナスは競り合いを避けて折り合いに専念。まさにセイウンコウセイにとっては願ってもない展開に持ち込めました。
前半3ハロンが33秒1。前日の1000万、HTB杯が前半32秒8。意外に楽なペースに持ち込めたのです。このことが最後の粘り腰に繋がりました。
4コーナーを先頭でまわるセイウンコウセイ。ワンアスインナムーン、その直後にナックビーナス。内からタマモブリリアン。その外にヒルノデイバロー。ラスト200mで快調に逃げるセイウンコウセイ。ナックビーナスが迫ります。その内のワンスインナムーンがジリ貧気味。外からグングンと伸びて来たのがヒルノデイバロー。一番外はアドマイヤゴッド。
ゴールまであと少し。ひたすらゴールを目指すセインコウセイ。迫るナックビーナス、その外からヒルノデイバロー。大外からアマイヤゴッド。グングン迫るナックビーナスとヒルノデイバロー。まさに3頭が馬体を並べたところがゴールでした。
そしてヒルノデイバローがハナ差届かず2着。内のセイウンコウセイの外にナックビーナスでこれが3着。大外のアドマイヤゴッドが4着、タマモブリリアンが5着でした。
とはいえ、開幕週で直線インに各馬が殺到。厳しい競馬を強いられたのが、狙っていたジューヌエコール(6番人気)。中団のやや後ろのインサイドを追走。このままでは直線インをつくだろう、これはマズい!インは各馬が殺到することから、前を捌けない恐れがある、私はそう思いました。
実際、直線は前に横に馬だらけ。しかも、厳しい位置で進路を探しましたが、前とぶつかりそうになり騎乗した北村友騎手が立ち上がりブレーキ。あとは手綱を持ったまま14着でゴールイン。
4番枠を引いたことから、このまま内に押し込められたら、開幕週の6ハロン戦では前に出られない、だったら何処かで早めに動くしかない。ジッとしていれば脚を余してしまうのではないか。そんな不安が的中したわけです。
それを仕方ないと言えばそれまでですが、そんなことは戦前からわかっていたこと。だったらそれに対処するような騎乗するのがプロ。騎乗した北村友騎手には酷かも知れませんが、私たちは大切なお金、馬券に賭けているわけですから、それなりの責任ある騎乗というのもプロ側には求められます。なにもせずに手綱を持ったままでゴールだけは本当に勘弁願います。
その点、セイウンコウセイの池添騎手は立派です。1番枠、開幕週、小回りの函館、絶対行くしかない、それが強気の逃げとなったわけでした。これなら仮に差し込まれた場合でもファンは納得するはずです。
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雨、重馬場を弾き飛ばしたサトノアーサーに初栄冠!!
それは2番人気のサトノアーサーが待望の初重賞勝ち。注目の一戦「エプソムカップ」は、昼過ぎから強まる雨の中で行われました。
中団外の前方に位置したサトノアーサーが、外から直線でじんわりと前に浮上。ここが勝負どころ、と判断した戸崎騎手。坂上から一気にスパートし、アッサリと先頭に立つと、外から迫るグリュイエール、内から伸びるサーブルオールを振り切るようにゴールを目指しました。ゴール寸前で一番外から猛然と強襲したハクサンルドルフを半馬身振り切り見事に初重賞制覇。
ダービー、菊花賞に挑戦した馬で、神戸新聞杯でレイデオロの3着。重賞制覇は時間の問題とされていましたが、近くて遠い重賞の冠だったのです。
雨馬場は不良馬場の菊花賞で11着。決して歓迎材料ではなかったはずです。それよりも休養明けをひと叩きして、CWコースでもの凄い迫力走。一変した体調に戻っていたようにも思えました。
戸崎騎手は「スタートが思いのほか良くて、楽に狙ったポジションで運べました。こういう雨で緩い馬場も、まったく問題なかったですね。低い走りでまだまだ良くなりそうな予感がします」とコメント。
スタートと同時に自然と先頭に立つ形でスマートオーディン。この直後のインにマイネルフロストが付ける形。内からブラックスピネル、その外にベルキャニオン。外にはサトノアーサー。それらの内にベルキャニオン、そして外に並ぶ1番人気のダイワキャグニー。逃げのマイネルミラノは何故かこの位置。内にはエアアンセムがいます。この後にグリュイエールが陣取ります。ハクサンルドルフとサーブルオール。そして出遅れたサーブルオール。
内を開けて快調に逃げたスマートオーディンも直線に入ると、さすがに2年ぶりの実戦で、末脚がガラガラと鈍りました。圧倒的な1番人気に推されていたダイワギャグニーも直線に入ると、雨でボコボコした馬場を気遣ってか、加速力が見られません。奇襲策かポッカリ開いた内からマイネルミラノが顔を覗かせましたが、坂を上がると急に失速。
好位で粘るベルキャニオンの外から、ブラックスピネルの外に出せたサトノアーサーの勢い、動きが目立ちました。
外から前が邪魔で仕方なく内に進路を選択したサーブルオールがグイグイと肉迫。そして外からグリュイエール。それでも、サトノアーサーの脚勢が目立ち態勢は決まり!ゴール前で大外から追い込んだハクサンルドルフを振り切り、嬉しい初重賞を遂にゲット。
単勝2.8倍のダイワキャグニーは直線バタバタで14着に失速。馬場状態が大きく影響したようです。
注目していたアデイインザライフはスタートで大きく出遅れて、なおかつ重馬場に脚を取られて万事休す。とはいえ、新潟記念をラスト32秒台で圧勝したパンチ力。夏の新潟記念で見直したい1頭です(アデイインザライフはその後引退を発表しました:編集部注)。
また、4着に敗れたサーブルオール。直線外から内に進路を取り4着と好走。3着のグリュイエールと共に今年後半戦の目玉です。
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