それは衝撃的でした。
G1「
スプリンターズS」です。1番人気のレッド
ファルクスが後方中団の後ろに置かれる厳しい展開。後手後手にまわり直線も前がカベになりながら、これを乗り越えると、大外からモノ凄い切れ味で前に急接近。逃げるワンスイン
ナムーンを内ラチ沿いから捉えたレッツゴードンキ。そのまま押し切るかに見えたのですが、そこをレッド
ファルクスが強襲。

ゴール寸前でクビ差、キッチリと捉えました。レッド
ファルクスは昨年に続き、「
スプリンターズS」堂々の2連覇。
フィドゥーシアが4番枠でいつものように主導権をとるのでは、と考えていたのですが、一気に飛び出したのはワンスイン
ナムーンでした。これを追って4番人気のダイアナ
ヘイロー。そのあとにフィドゥーシア。外には昨年圧倒的な1番人気に推されたビックアーサー。ネロ、ファインニードルが外から並びかけます。その直後のインには春の
高松宮記念の優勝馬セイウンコウセイ。香港のブリザードが外。


これらを前に見ながら仕掛けて位置を確保したレッツゴードンキ。ダンス
ディレクターもいます。
その背後のインにレッド
ファルクス。後ろが内から
スノードラゴン、モンドキャンノが外。2番人気のメラグラーナはその後。出遅れたシュウジがポツンと最後方。
前半3ハロンが33秒9、例年に比べても遅い流れです。実際、ひとつ前の10レース、1000万の
勝浦特別が前半33秒4。1000万の条件戦より遅い流れなのです。このペースで逃げるワンスイン
ナムーンは実に楽な逃げでした。

それゆえ、直線に入ってからもしぶとく逃げ粘るワンスイン
ナムーン。休養明けや本調子を欠いた馬たちは直線に入ると伸び脚が見られません。
直線の入り口で前の馬の直後に進出した、私の◎レッツゴードンキが迷わずインを選択。前を行くワンスイン
ナムーンをターゲット。直線でインを選択し、女子プロレスの選手のように500kパワーで襲い掛かります。ゴール前目前で抜け出したのですが、寸前で外から飛び込んで来たレッド
ファルクス。このパンチ力の前に屈してしまいました。


「うまく行ってゴール寸前で先頭に立ったのですが、クビ差ですか、いやあ、悔しいですね・・」と、悔しがる
岩田騎手。
3着が逃げ粘ったワンスイン
ナムーン。ペースも理想的でした。4着には内から飛び込んで来た
スノードラゴン。9歳馬。昨年5着の貫録か、恐れ入りました。
注目のビックアーサーは昨年12月の香港スプリントS以来の実戦。0秒2差の6着。惜しくもこのレースが引退レースとなりました。


そして、2番人気のメラグラーナが7着。3番人気のセイウンコウセイが11着。4番で4連勝中のダイアナ
ヘイローが15着。ブービーでした。
レース後、はしゃぐようにM・
デムーロ騎手が飛び跳ねる姿を見ながら、担当の
尾関調教師に今後の予定を聞くと、さすがにレースが終わったばかりで答えにくそうでした。
私は
マイルCSと見ていますが、どうでしょうか。
