ハンデ戦並みのJC!まだまだ出て来る魅力のパンドラの箱!!
4歳牝馬ショウナンパンドラが牡馬のトップクラスを相手に見事な末脚を披露。ゴール前で一気に差し込み念願のGI「ジャパンカップ」を制覇しました!
この日、4番人気に推されたショウナンパンドラ。1番人気のラブリーデイを前に見て中団の外目を追走。直線でラブリーデイが仕掛けたのを確認すると、外のサウンズオブアースの内からグイグイと伸びて、最内から伸びたラストインパクトも捉えて優勝。
一昨年の優勝馬ジェンティルドンナに続き牝馬8勝目の偉業でした。ジャパンCはディープインパクトから破竹の10連勝を達成。
一方で、池添騎手は4度目の挑戦で念願のジャパンC初優勝。3年前、1番人気のオルフェーヴルに騎乗。直線内のジェンティルドンナに弾き飛ばされて、ハナ差2着に敗れ悔し涙を流した池添騎手。そのときの思いが過ったのか、涙とともに封印していた喜びを前面に出し、スタンドのファン、検量室前でも感激のパフォーマンスを披露。
レースは外から大逃げの手に出たカレンミロティック。これに続いてアドマイヤデウス。そしてカレンミロティックは2番手以下を引き離しにかかります。3番手に入れ込み気味のドイツ馬イトウ。直後にフランスの凱旋門賞5着馬イラプト。これをマークする形で内からラブリーデイ。後ろには外にサウンズオブアース。これにピッタリとショウナンパンドラ、内から並ぶミッキークイーン。中団内々を進むラストインパクト。後方インをジャングルクルーズ。2番人気のゴールドシップは後方2番手。
前半の5ハロンが59秒3。少し時計を要するコンディション。半分の1200m通過が1分11秒6。ハイペースではありませんが、比較的緩みない流れです。
3コーナーで大きく引き離して逃げるカレンミロティック。2番手のアドマイヤデウスからまた離れてイトウ以下が続きます。
4コーナーで好位に進出した内からイラプトに並んだラブリーデイ、その外にサウンズオブアース。並ぶペルーサに一番外から並びかける捲り気味に進出したゴールドシップ。
その後には内からラストインパクト、並びかけたショウナンパンドラとミッキークイーン。後ろにジャングルクルーズ。
直線カレンミロティックを捉えたラブリーデイが先頭に立ちます。最内にはラストインパクト。これを追ってサウンズオブアース。その内からショウナンパンドラが迫って来ました。
そして先頭に立ったラブリーデイに内からラストインパクトが迫ります。外からショウナンパンドラとサウンズオブアースが急追。内のラストインパクトが一瞬先頭に立ったようにも見えましたが、ラブリーデイの外から伸びたショウナンパンドラの末脚が優り、栄光のゴールに真っ先に駆け抜けて行きました。
内のラストインパクトがクビ差2着。クビ差でラブリーデイ。ゴールドシップは10着に敗退。とはいえラストランの有馬記念に向けて2分25秒1、ラスト34秒5。悪くない内容です。
私の期待馬サウンズオブアースが5着。1コーナーでゴチャつき外から来たイトウと接触。少しかかり気味になってしまいました。それでも勝ち馬とわずか0秒3差。有馬記念では逆転可能な内容です。もっとも、勝ち馬から15着のカレンミロティックまで0秒6差。ハンデ戦並みのジャパンカップでした。
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脱帽!カンペキの強さで席巻したモーリスGI連覇劇!!
世界の職人はあくまでもクール。それが当然だったかのように、軽く敬礼をすると、検量室に向かったのでした。
安田記念を制したモーリスは、夏を全休し、前哨戦には目もくれず、このマイルCS一本に絞って来たのです。
過去10年で10月出走馬が18頭も連対。残りの2頭が11月1日に出走。つまり、休養明け、ぶっつけ本番の馬はことごとく敗退しているのです。
「久しぶりだけど、調整がうまくいって、GIという大舞台に向けて仕上がっていると、堀トレーナーから聞いている」と、世界の職人とも言われるムーア騎手。
ぶっつけ本番、明らかに不利な16番の外枠。大丈夫だろうか、勝てばアッサリだろうけど、人気だし不安の方が大きい・・。私はそう考えました。
熟考した結果、◎に推したのがアルビアーノ。直前のスワンSでフィエロ以下を完封。初めての京都、初めての長距離輸送で、スワンS完封の内容は3歳馬でもあり、私には衝撃的でした。栗東に在厩して仕上げられてきた今回は、スワンS以上の期待が膨らんだことは当然です。
レースは主導権を取ったのが、好枠を引いたレッツゴードンキ。マイル戦はあの独走した桜花賞以来。戸崎騎手に乗り替わりましたが、外からシゴいてクラリティスカイが来ましたが動じず主導権を主張。トーセンスターダムが3番手に進出。抜群の手応えでアルビアーノが続きます。ロゴタイプがその後で、真後ろにはフィエロ。その直後にサトノアラジン、外に並んだモーリス。
カレンブラックヒルが控えて中団。後ろには出負けしたイスラボニータが取りつきました。リアルインパクトも今回は後方待機。昨年の覇者ダノンシャーク、最後方にヴァンセンヌ。
前半の3ハロンが34秒6。やや水分を含んだ馬場でこの時計は緩みないペース。ところが、4ハロン目が12秒5とガクンと落ち、1000m通過が59秒0。これで流れはスロー。
快調に逃げるレッツゴードンキ。4番手に抜群の手応えで進出したアルビアーノ。人気のフィエロ、モーリスがまだ中団。サトノアラジンも同じ位置。イスラボニータは後方イン。
直線入り口では内を開けて走るレッツゴードンキとクラリティスカイの間に、アルビアーノは入り込むものと考えていたら、なんと柴山騎手が内のラチ沿いを狙って進路を取ります。
「なに!各馬内側を通らないようにしているのに馬場の傷んだ最内。何故だ?真っ直ぐ走ってくれば、フィエロの外からもう少し馬場のいいところを走れただろう!」私はこの解せない進路取りに首を捻りました。
直線中からフィエロが抜け出して来ましたが、その外から凄い勢いでモーリスが破格の末脚。一気に飛び出してきました。大外からサトノアラジンも強襲。一方で、仕方なく内に進路を取ったイスラボニータが猛然と肉薄して来ました。最内にアルビアーノ。
アッサリと突き抜けたモーリス。安田記念とはまた一味違った圧勝劇。強いモーリスがそこにはいました。
フィエロが2着に頑張り、3着がイスラボニータ、4着が外のサトノアラジンで、アルビアーノは5着。フィエロからアルビアーノまで0秒1差。進路の取り方でどうにでも変わった2着争いでした。それゆえアルビアーノの進路取りは合点がいきません。
当然のように引き上げて来る勝者ムーア騎手。GI特有の派手なパフォーマンスはなし。ちょっとだけ軽く左手でスタンドのファンに対して敬礼。実にクールです。
マイルGIを連勝したモーリス。まだ4歳ということからも来年も一段の活躍が期待されます。
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