スローペースで内をついた馬で上位独占!菊花賞の行方は……?!
注目の菊花賞トライアル「セントライト記念」は、なんと上位5番人気までが総崩れ。ダービー2着のサトノラーゼンも伸びを欠き6着に沈んでしまいました。
優勝したのがキタサンブラック。私がスプリングS、皐月賞、ダービーと追いかけた馬でした。中間の調整具合から少し余裕残し(当日は12K増)と推察して、今回は▲にとどめましたが、どういう訳か、この馬にはビックリするくらいの運があります。もっとも、中山の舞台が、スプリングS、皐月賞の結果からもすこぶる相性がいい、と言うこともありますが、持ち前の先行力としぶとさを見事に生かし切りました。
まず内からミュゼエイリアンが出て来ます。間にミュゼゴースト。その外からキタサンブラックがじわじわと上昇。キタサンの北村宏騎手は主導権を奪うつもりはなく、流れのまま2コーナーでは2番手をキープ。こうなると、ミュゼエイリアンの単騎逃げの形。最内には1番枠のウイニングチップ。その外には小倉記念で追い込んで来たベルーフ。その真後ろには末脚勝負のジュンツバサがいます。
折り合いに課題がある1番人気のサトノラーゼンは中団の後ろを追走。それを右斜め前に見て後方2番手のブライトエンブレム。
前半の3ハロンが36秒4、2歳の未勝利戦が2000mで36秒9。そして1000m通過が61秒1、未勝利戦が61秒5。中山3週目の良馬場。3コーナー過ぎに、この遅いペースを感じとったブライトエンブレムの田辺騎手は、外々を中団くらいまで押し上げていきます。ここで一気に先頭にでも立っていれば、また違った結果になっていたような気がします。
2番手で我慢していたキタサンブラックが本気で追い出しをかけたのが、ゴール前ラスト200m過ぎ。懸命に抵抗するミュゼエイリアン。最内からウインリアティ。それを見て経済コースをピッタリ走って来たジュンツバサ。好位置のベルーフも肉薄。外からタンタアレグリア、そこには苦しい位置取りから押し上げたサトノラーゼン。大外が最後方にいたレッドライジェル。直後にブライトエンブレムがいました。
激しいハンデ戦並みの2着争いは、ミュゼエイリアンが逃げ粘り、内から突っ込んだジュンツバサをアタマ差振り切りました。ハナ差でウインリアティ。ベルーフが5着で、タンタアレグリア、サトノラーゼンと続きました。
優勝したキタサンブラックから10着ブライトエンブレムまで0秒4差のまれにみる大激戦。ラストが11秒9-11秒5-11秒6。35秒0の決着でした。
結局、スローペースに前で対応し、4コーナー内を走って来た馬の競馬となりました。展開の利、枠順の利が結果につながった一戦でもあります。
この中から果たして本番の菊花賞の勝ち馬は出るでしょうか。今週の神戸新聞杯の結果が待たれます。
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まれに見る大激戦!11番人気◎エキストラエンドに思わずガッツポーズが・・!?
私は開幕週の高速馬場ということを踏まえて、昨年のマイルCSで5着、1分31秒9で走り抜けたエキストラエンドに白羽の矢を立てたのでした。今年の安田記念にも駒を進めて、出遅れ、不利な17番枠という厳しい条件の中で、1番人気のフィエロとは0秒3差の僅差だったことに着目。加えて、今週の栗東CWコースで出色の動き披露。追い出してグッと重心が低くなる走法は、間違いなく好調時のそれという感触に取りました。
エキストラエンドから総流しだ!というくらいの強気の気持ちです。枠順も8番枠でラッキー。これなら1番人気のアルビアーノを直後でマークしていけるかも知れない。私のエキストラエンドに賭ける思いは広がって行きます。
スタートと同時に内からしごいてケイティープライドが主導権にこだわります。そして1番人気のアルビアーノが前を捉えんばかりの勢いで2番手に進出。その外にはコスモソーンパーク。ハンデ頭レッドアリオンも先行態勢。最内にはスマートオリオン。その外へエキストラエンド。吉田隼人騎手がしごいて好位置を確保。馬体を併せるように外から2番人気のダローネガ。中団内をアルマディヴァンで、外には3番人気のグランシルク。プレイズアトレイルがインをピッタリ。外にはヤングマンパワーとショウナンアチーヴ。そしてシャイニープリンス、最後方にはフラアンジェリコ。
前半の3ハロンが35秒4、半マイルが47秒0で、1000m通過が58秒7。開幕週の良馬場のマイル重賞としては、明らかにゆったりした流れで進みます。それゆえ先頭から後方まで比較的詰まった展開でした。
1000m通過地点からギューと固まった展開で、外に持ち出した馬もスパート態勢。そして4コーナーで動きが激しくなります。抜群の手応えのアルビアーノが先頭のケイティープライドを捉えて、直線先頭に立ちました。それをピッタリとマークしていた同じ青色帽色のエキストラエンドがすかさず続きます。それを見て背後にいた福永騎手のグランシルクが前を追います。
アルビアーノを目標にしていたエキストラエンドが、内からアルビアーノに馬体を併せに行き、今度はアルビアーノに変わりエキストラエンドが先頭。それを背後で見ていたグランシルクが猛然と襲い掛かります。態勢はこの3頭で決したようなイメージがありましたが、坂を上がってから局面が一転。坂を上がると外から猛然と伸びてきたフラアンジェリコ、引き連れるように大外からヤングマンパワー。そこにはショウナンアチーヴ、それらに挟み込まれる形でダローネガがいます。
そして先頭のアルビアーノに内から並びかけたエキストラエンドが、一気に先頭に立ちすぐ目前に迫っていたゴールを目指しましたが、ドラマは終わりませんでした。ゴール寸前で外のフラアンジェリコの末脚が勢いよく内のエキストラエンドに並んでいました。
なんと結果はハナ差でフラアンジェリコが1着。初重賞制覇となりました。惜しい2着がエキストラエンド。大外から迫ったヤングマンパワーが3着で、アタマ差で続いたグランシルク。
1着から7着のアルビアーノまで、僅か0秒1差という激しい、まさに大接戦のミクロの戦いでした。ハンデキャッパーも見事。横一列の劇的な叩き合い。これぞハンデ戦ならではの醍醐味がありました。
それにしても、◎エキストラエンドでしてやったりと思えたのですが、寸前で手の中の魚に逃げられた思いです。相撲に勝って勝負に負けた、とはこのことでしょうか。
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