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スタートで決まった!ルメールJは当然のクールさ!!

009 「ああ、決まっちゃった!」と、思わず声が出たほどでした。それはスタートですべてが決まったのです。

2歳牝馬の決定戦「阪神ジュベナイルF」は、この日、圧倒的に支持されたのがメジャーエンブレム。前走のアルテミスSは早めにスパートし、ゴール前でデンコウアンジュに差し込まれましたが、内容的には圧倒的にメジャーエンブレム。

このメジャーエンブレムが断然の2.5倍に支持されたのも当然と言えば当然でした。加えて、メジェルダなどの先行馬が外枠にまわり、メジャーエンブレムは最高の2番枠。鞍上のルメール騎手はスタートで気を付ければ、理想的な形に持ち込めるということが、当然わかっていたはずです。

003 そしてキャンディバローズがメジャーエンブレムの直後をキープ。すると外から出負けした2番人気のデンコウアンジュが、引っ掛かり気味に口を割って好位外に浮上。これも発馬が一息だったウインファビラスもデンコウアンジュの直後につけます。それを直前に見て3番人気のブランボヌール。内からクードラパン。中団外にペプチドサプル、その直後に私の期待馬アットザシーサイド。その内側にはクロコスミア、アドマイヤリード。最後方にはペルソナリテ。

004 前半の3ハロンが34秒8、半マイルが46秒9。緩みのない流れです。インの2番手を抜群の手応えで、追い出しを待つメジャーエンブレム。4コーナーをまわると逃げたキリシマオジョウはギブアップ。外へ寄れて逸走。

内から自然と先頭に立ったメジャーエンブレム。これを見て好位のデンコウアンジュが仕掛けます。内にはクードラパン、外から馬体を併せたキャンディバローズ。外に出したウインファビラス。それを追ってペプチドサプル、外にブランボヌール。一番外にはアットザシーサイド。

005 最内から先頭に立ったメジャーエンブレムのルメール騎手が、じわじわと追い出しをかけます。2番手以下が離れます。今年の桜花賞で逃げたレッツゴードンキが、再加速して圧倒したシーンとオーバーラップして見えました。

ラスト200m。追い出すと後続のつけ入るスキがなく、再加速して独壇場の強さ。余裕の2馬身差の圧勝劇でした。

006 2着争いは直線中程で2番手に上がったウインファビラスが、そのまま2着を確保。ブランボヌールに黄色の帽子の2頭が肉薄。ペプチドサプルに一番外のアットザシーサイドが詰め寄りましたが、ブランボヌールがなんとかクビ差粘りこんで3着。

時計が1分34秒5。前日の小雨で日中は晴れたものの、やや水分を含んだ馬場でもあり、この時計はすこぶる優秀です。

007008 ダイワメジャー産駒で、牝馬にしては494Kと恵まれた馬格。まさにクラシックを意識させる恵まれた体。まだまだ成長しそうなインパクトがあります。ルメール騎手もこのままメジャーエンブレムでクラシックに向かうことになりそうです。

私の◎アットザシーサイドはスムーズさを欠いたことがあってあと一息の5着。とはいえ潜在能力はトップクラス。このポテンシャルの高さを信じて追い続けます。

また、出遅れて離れた最後方から6着に直線だけで追い込んで来たペルソナリテ。この馬も成長力した姿が見物です。走法が大好きなタイプ。楽しみです。

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ラスト37秒9!過去最も遅い決着に牝馬台頭のドラマ!!

009   今年最後の砂の王座決定戦「チャンピオンズカップ」は、伏兵の牝馬サンビスタがゴール前で力強く抜け出し快勝。

サンビスタは12番人気と評価は薄かったのですが、中団の内々を追走し、直線抜け出したホッコータルマエを、外から並ぶところなく捉えてGI初制覇。牝馬では初めてのチャンピオンズCの優勝。歴史的瞬間でした。

サンビスタは直前の大井競馬場、JBCレディスクラシックに出走。絶好のポジションからホワイトフーガの2着。牝馬相手に5馬身差も離された内容に騎乗した岩田騎手も肩を落としていました。

それゆえ牡馬のトップクラスが揃ったチャンピオンズCにおいて、定量戦で快勝するとは衝撃的でした。

どうしてそんな結果を生んだのでしょうか。振り返ってみましょう。1番人気はJBCクラシックを圧勝したコパノリッキー。ここにコーリンベリーが参戦。こちらはダート1200mで持ち前のダッシュ力を生かして、そのまま押し切るタイプ。今回も主導権を取って行くだろう、でないと出走した意味がない!私はそう考えました。

001 003 004 ところが、一番のスタートで飛び出しながら、内からじんわりとコパノリッキーが来ると、松山騎手はどうしたのか手綱を絞って控えます。何故?おそらく武豊騎手のコパノリッキーに遠慮したと、私は考えました。「どうせ勝てないのだから、邪魔をするのはやめよう!」そんな思いが松山騎手にあったとしても不思議はありません。 それを見た外のクリノスターオーが一気に浮上。並んで先頭に立ちかけそうな勢い。さらに、その外から香港のガンピットのバートン騎手がシゴいて先行態勢。ホッコータルマエはコパノリッキーが目標で好位置をキープ。いつでもスパートできる態勢。

  前半3ハロン35秒5、過去10年で最速のラップ。半マイル48秒0、厳しい流れとなりました。3コーナーで外からコパノリッキーの外にクリノスターオー、その外からホッコータルマエが並びかけて来ました。ホッコータルマエの幸騎手はコパノリッキー1頭に目標を絞っていて、早めにリッキーにプレッシャーをかけに出ました。 サンビスタは中団内々で、離れた後方にはロワジャルダン、その後ろが4連勝中の3番人気のノンコノユメ。さらに最後方が5番人気サウンドトゥルー。

005 4コーナーを先頭でまわったコパノリッキー。それに外から続くホッコータルマエ。好位に上がって来たローマンレジェンド。その背後に続いたサンビスタ。ここから外に進路を取ります。

  010 007 最後方からインのラチ沿いにノンコノユメ。最後方のサウンドトゥルーは内からコースを横切る形で大外に出しました。すぐ前にはロワジャルダン。

008 直線中程でコパノリッキーを捉えたホッコータルマエが先頭に立ちかけましたが、すぐ外から鋭い伸び脚でサンビスタ。D・デムーロ騎手のステッキに応えて、ホッコータルマエを並ぶところなく捉えて一気に先頭。力強くデムーロ騎手のガッツポーズと共に、栄光のゴールを駆け抜けていきました。

006 最内を猛然と追い込んだノンコノユメが2着。大外からケタ違いの伸び脚を見せたサウンドトゥルーが3着。これにロワジャルダンが続きました。

ホッコータルマエが5着で、コパノリッキーは7着。1、2番人気馬は共倒れになった印象です。コパノリッキーは外から終始プレッシャーをかけられた状態。さすがに最後はアップアップでした。

それにしても、前半のペースが1800mに変わった過去7年で最速なのに、勝ちタイムの1分50秒4は物足りません。チャンピオンズCは昨年から中京競馬場に移動。新たなデータがこれから蓄積されますが、GIとしては、考えたよりやや平凡なタイム、ラスト37秒9に牝馬サンビスタの快走があったような気がします。