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GI級の大物が遂に待望のGI制覇を達成!いよいよ世界制覇へGO!!

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幸騎手が大きく上下運動する独特のプレースタイル。直線中ほどから抜群の手応えで先頭に立ったホッコータルマエ。昨年のチャンピオン、ニホンピロアワーズをあっという間に置き去りにしてゴールを目指します。

立ち上がるような格好でステッキを入れる幸騎手。ゴールは近い。このまま押し切るか、と思われたその矢先、直線外からグングンとに迫ってきたベルシャザール。ルメール騎手のきれいなフォームとよく正反対。ゴール前で一気に伸びてきました。

あっという間にホッコータルマエを捉えて、優勝はほぼ確定と思えたところに、なんと一昨年、昨年とジャパンCダート連続2着の古豪ワンダーアキュートが、忘れ物を取りに引き返してきたように猛然と追い込んで来たのです。

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写真判定となりベルシャザールがからくも首差振り切って、感無量のGI初制覇。昨年5月の京都、準オープンでダート路線変更して以来、6戦目にして念願のGIという勲章をゲットしたのです。
3歳当時は、共同通信杯→スプリングS→皐月賞→日本ダービー。さらに秋にはセントライト記念→菊花賞と、クラシック路線の王道を歩んだエリート馬。とくにダービーでオルフェーヴル・ウインバリアシオンに続く堂々の3着。下地はまさにトップクラスのそれでした。
そして転機となったのが、骨折で1年2カ月ぶりに戦列に復帰した準オープンのナリタブライアンC。脚元の負担を考慮してダート1800mから再スタート。3番人気だったものの積極策から一旦先頭という見せ場十分の内容。これで手応えを感じたのか続く2戦目も中京ダート1800mの白川郷S。好位置で折り合って直線GOサインと同時に、格の違いを見せつけるかのような豪脚を発揮。なんと5馬身差のワンサイドレース。このレースを見た私は、思わず武者震いをしてしまう凄みが感じられたのです。
以来、私は文句なしにGI級の大器。間違いなくダートGIを勝てる逸材だと吹聴しているのです。

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それゆえ、今回の単勝8.4倍にはビックリ。おそらく4倍くらいと考えていたものですから、なにか狐につままれたような感じがしています。
松田国調教師はおそらく来年2月のGIフェブラリーSを最大目標に仕上げられると思いますが、3月のドバイワールドC優勝という夢を追いかけて欲しいものです。

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ところで、今回のジャパンCダートで、主導権を取って全力投球を見せた8歳馬エスポワールシチー。2番手以下を引きつけた逃げで、4角で外から並ばれると直線で失速してしまいました。それでも、もうすぐ9歳という年齢で大崩れがなかったのは立派。急遽、引退が決まりましたが、まだまだ稼げそうです。

また、2番人気のローマンレジェンドが13着。内枠で厳しい展開だったとはいえ、なにか空気が抜けたような走り。どうしたのでしょうか。

それにしても、ホッコータルマエの幸騎手。あのゴール前での繰り返し立ち上がるような追い方。決まればいいのですが、負けると空しいパフォーマンスのような気がしてなりません。モンキー乗りに比べて、風圧もかなり受けると思うのですが、首差・半馬身差で3着。なんとも微妙な着差でした。
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今年はダートの本場、米国からパンツオンファイアが参戦。強力な先行力が売り物でしたが、結果は離れたドンジリ負け。それも、好スタートを切りながらついて行けず後方でモタモタ。1000万クラスでも通用しないタイム。ナムラタイタンやケイアイレオーネが出走叶わなかったことを考えると、優先出走順1位のパンツオンファイアの大惨敗。本気で勝つ気で参戦してきたのかどうか、首を捻りたくなってしまいました。

体調一息?ジェンティルドンナでも優勝できた今年のジャパンC顛末記!

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 今年のジャパンCは近年にない低レベルの一戦だったような気がします。王者オルフェーヴル、そしてダービー馬キズナが不出馬。今年春の天皇賞馬フェノーメノ、秋の天皇賞馬ジャスタウェイも早々に辞退。加えて3歳牡馬陣が1頭もいない不思議な現象。それならば、と言うことで、アタマ数を揃えよ、とばかり8歳で不振続きのスマートギア。8月まで障害の未勝利を走っていたファイヤーが日本代表として引っ張り出される始末。当初はジャパンCよりも12月の香港Cへ行きたい、と報道されていたエイシンフラッシュが急遽ジャパンCに路線変更。

 しかも「招待された外国馬が、正直いってどうでもいいような馬ばかり。商店の店先のひと山いくらといった類い」と言う口の悪いファンもいたぐらいでした。おそらく家族、関係者も含めて、すべて招待ということで、日本観光気分という思いは、招待される側に少なからずあったような気がします。

 そんな状況ですから今年のジャパンCが盛り上がりに欠けたことは否めません。例年ジャパンC当日の席の好ポジション取りに、前日から徹夜で競馬場の門前に列を作る熱心なファンが、土曜の18時前後で昨年の半分以下。今年のジャパンCの特質をよく表しています。

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そんな雰囲気の中で今年のジャパンCが定刻通りスタートを切りました。ところが今年は典型的な逃げ馬が不在。ほとんどの馬が末脚温存で直線勝負型。それでも英国のジョシュアツリーが行くのでは、と思われたのですが皮肉にも大外の17番枠。天皇賞で2番手追走から2着に粘りこんだジェンティルドンナが思い切って逃げるか・・と考えていたら、なんとポンと出たエイシンフラッシュが勢いで先頭に立ちます。前に付けたいルルーシュも好スタート。最内からヴィルシーナ。そして好枠のトーセンジョーダンとジェンティルドンナが前に出ます。出るというよりも外から何も行かないので、お互いけん制しながら1コーナーをまわります。

先頭は手綱をガッチリ抑えたMデムーロ騎手のエイシンフラッシュ。2番手にトーセンジョーダン。直後のインにヴィルシーナ。その外に並ぶようにジェンティルドンナとルルーシュ。その真後ろにはナカヤマナイト、アンコイルドで、外からジョシュアツリーが浮上。そこから少し離れてアドマイヤラクティ、ホッコーブレーヴ。中団にヒットザターゲットと唯一の3歳牝馬デニムアンドルビー。そして最後方には古馬牡馬陣の大将格ゴールドシップが追走。

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前半の1000m通過が62秒4。未勝利クラス並みに遅いペース。同じスローで展開した昨年の60秒2と比較しても2秒2も遅いのです。そして、1マイル1600m通過が1分40秒4。昨年のビートブラックが1分36秒5ですから、およそ4秒も遅い信じられない超スロー。

3コーナーを先頭でまわるエイシンフラッシュ。そしてトーセンジョーダンが2番手。その直後のインにヴィルシーナ、ジェンティルドンナ。その真後ろにルルーシュ。アドマイヤラクティが中団の内。その後方にデニムアンドルビー、その外に仕掛けて浮上してきたゴールドシップ。

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4コーナーでは各馬一団。内からエイシンフラッシュ、その外には馬体を併せに来たトーセンジョーダン。そしてまくり気味に仕掛けたヒットザターゲットが並ぶ形。その直後にヴィルシーナ、外から万を持すジェンティルドンナとルルーシュが接近。ナカヤマナイト、アンコイルドも追撃態勢。後方から直線外に出したゴールドシップ。その内にデニムアンドルビー。

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さあ、直線は切れ味の勝負。エイシンフラッシュの内側に進路を取ったジェンティルドンナの脚が目立ちます。その外からしぶとく伸びるトーセンジョーダン。そして外に出したルルーシュ、大外からゴールドシップを置き去りにする形で、グングン伸びたデニムアンドルビーが強襲。ジェンティルドンナが最後の力を振り絞るかのようにデニムアンドルビーをハナ差振り切って優勝。ジャパンC2連覇となりました。

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追い込んだデニムアンドルビーが惜しくも2着。トーセンジョーダンが3着に粘りこんで存在感をアピールしました。

勝ちタイムが2分26秒1で、ジェンティル自身のラストが33秒9。昨年は2分23秒1で、ジェンティルのラストが32秒8。明らかに昨年より勝ちタイム、ラスト3ハロンの威力が大きく劣性でした。とくに、ゴール前1ハロン手前が今年は11秒9。昨年が11秒5だったことからも、2連覇したジェンティルドンナは、体調によるものか昨年よりも明らかにパワーダウン。それでも勝ったということは相手に恵まれたということなのでしょう。

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ライバルのエイシンフラッシュが10着。ゴールドシップに至っては15着の惨敗。これでいいかジャパンC。入場者の激減、ジャパンC売り上げの大きな減収。考えさせられた今年のジャパンCでした。