ドーンとそこには5色のハッピを着た写真が、スクリーンに大きく映し出されていました。あれ?これ暴走族の集まり?と、見間違えられそうなロングハッピを着込んだショット。頭にはハチマキ。
「ボクは、ももクロの追っかけなんです」と、嶋田純次ジョッキー。続けて「一緒に写っているのは、同期の藤懸とかですね」というと、スクリーンのハッピを着た自分の姿ににっこり。
ももクロとは、今や絶大な人気を誇る女の子のアイドルユニット5人組で、正式名は「ももいろクローバーZ」。
学生のため週末だけライブを中心に活動。それゆえ週末のヒロインとも呼ばれて、先日行われた8月西武ドームを超満員にし、チケットは発売2分で売り切れ。ファンクラブ会員でも会場に入れなかったファンもいたとか。
今年、上半期のオリコン・ベストテンに3曲も入る超売れっ子アイドル。ステージでは歌い全力で踊り続ける彼女たちの姿に心を奪われるファンが多く、それは幅広い世代に渡って急激に増殖中。“ももクロシンドローム”とも呼ばれる現象が起きているのです。
彼女たち5人のメンバーは、それぞれに自分のカラーを持っていて、それが赤・黄・紫・緑・桃色。そのカラーのロングハッピが彼女たちのトレードスタイル。
「ももクロの追っかけ、う~ん、親衛隊ですかね」と、熱烈なファンぶりを宣言した嶋田騎手。彼は埼玉県出身。
この日、さいたま市大宮駅そばのパレスホテル大宮で行われた「2012 JRA騎手 ディナー&トークショー ~ファンと騎手の絆~」。
ディナーに舌鼓を打ちながら騎手のトークショーを楽しもうという企画で、この日、予定していた騎手は、内田博幸、後藤浩輝、丸山元気、杉原誠人、嶋田純次の5人。ところが、トークショーも佳境に差し掛かってきたところで、人気のお笑い芸人、スギちゃんよろしく、サプライズで岩田康誠騎手が突如登場。これには驚きと場内大爆笑。
司会の鈴木淑子さんが、それぞれのジョッキーの魅力、ひととなりを引き出して行きます。それを脇で船橋競馬の名物アナと知られる及川サトルさんが場を盛り上げます。
最初、舞台上に登場した5人の騎手。あらら、一人だけ噺家(落語家)が、と思ってよく見たら後藤騎手が、真っ赤な羽織を着て袴をはき、扇子片手に「えー、三遊亭・・です。一席お笑いを・・」とやるものですから場内からは拍手と笑いの渦。後藤騎手ならではの盛り上げるサービス・パフォーマンスに私も喝采。
岩田騎手が登場とあいなって、上半身はだけたノースリーブのデニムのチョッキと半ズボン。にわかスギちゃん登場に場内はビックリ。
「これ着ろと言われて、後藤さんから借りたものなんですけど、ワイルドだろう!」と、場内の笑いを誘うスギちゃんなりきり岩田騎手。かなりお酒もはいっている様子。
「おっ、勝ったな!と思うと、アイツがいつも前に出ているんだよね」と、岩田騎手を名指して不満をぶつける内田騎手。顔は悔しい笑顔。
ゲームあり、クイズあり、プレゼントあり。なかでも、スクリーンに映し出された過去に行われた船橋競馬のパドックを見て、勝ち馬を当てるクイズは6人の騎手と場内のファンが一緒になって、にわか勝ち馬検討会。実況は地元船橋の及川サトルアナで、そこは及川節が炸裂。各騎手はそれぞれにウンチクを語りながら、結局、的中者は後藤騎手のみ。私も的中させてプレゼントを頂戴いたしました。
ディナー&トークショーも22時過ぎまで延長する盛り上がりぶり。ホテルのスタッフの方にも感謝感謝でした。
「ももクロの追っかけなんです!」JRA騎手ディナーショーでS騎手が宣言!(^o^)/
やはり薄氷の激戦だった真夏の電撃6ハロン戦!!
戦前から波乱含みの様相を呈していた電撃の6ハロン戦、北九州記念は案の定、ゴール前で一転、ニ転の目まぐるしい展開を制したのが、小倉巧者のスギノエンデバーでした。
小倉で全3勝を稼ぎ出し、それもすべて6ハロン戦。小倉芝1200mのスペシャリスト、といっても過言ではありません。前走の佐世保特別を見事な直線一気差し。さすがに夏の小倉戦に絞って仕上げてきている様相はありました。
とはいえ、過去重賞にはまったくといっていいくらい縁がなく、しかも、1000万を勝って、いきなり、ハイ、重賞というドラマは、私には描けませんでした。
今回の北九州記念は4頭の主役級の“エーシン”が出走。1番人気がエーシンヒットマンで、2番人気がエーシンヴァーゴウ。差なく5番人気がエーシンダックマン。
おそらくエーシンダックマン、リュンヌ、シャウトラインなど逃げ争い。それを人気のエーシンヴァーゴウ、エーシンヒットマン、ジュエルオブナイル、ナイアード、シャウトラインが急追する展開。かなり激しいペースが予測されて、後方待機馬で一瞬の脚を生かす馬にとっては有利な展開になると見ていました。
いつものように抜群のスタートを決めた外枠のリュンヌが先頭に立ったところを、負けまいと、しごいてエーシンヒットマンがなんとか主導権。外にリュンヌがいて、その直後にジュエルオブナイル、エーシンヴァーゴウ、ボストンエンペラー、シャウトラインが並んで急追。ヘニーハウンド、エーシンヒットマンがピッタリと直後で追走。エーシンリジルも差なく続き、中団にシゲルスダチ、ナイアード。そして後方には内にはダッシュがつかなかったツルマルレオン。その外にスギノエンデバーとコパノオーシャンズ、エピセアローム。
前半の6ハロンが32秒2という予測されたハイペース。ほぼこの状態で4コーナーまで来ると、先行した各馬の脚色が急に鈍り出し、待機馬が直線いっぱいに広がり、どの馬にもチャンスか、といった様相。エーシンヴァーゴウ、エーシンヒットマンがゴール前でギブアップ気味。そこを目がけて後方待機馬が外をまわり、まさに軍団のように押し寄せてきました。その中から大外に出したスギノエンデバーが、強烈なパンチ力で一気に抜き去ると、1馬身突き放し自身過去ベストの1分6秒9で完封。小倉4勝目が重賞となりました。
混戦の間を割って52Kの軽ハンデを生かしたシゲルスダチが2着に割っては入る大好走。大外からスギノエンデバー同様に一気に末脚を伸ばしてきた小倉2歳S優勝馬エピセアロームが猛然と強襲。同様にコパノオーシャンズも中を割るように肉迫。そこには一瞬、抜けるかという勢いがあったヘニーハウンドもいました。
私のツルマルネオンは最内枠でダッシュがつかず終始、最後方グループのイン。外からかぶせられるような感じの位置取りで、ようやく直線で前があき伸びるか、と思えたのですが、直線で進路が狭くなる不利。1月のシルクロードSで休養明けながら優勝したロードカナロアに0秒4差。当時、エーシンヴァーゴウが2着で、この馬と同タイムで走る抜いたスピード、短距離戦での瞬発力を重視。結局、1番枠であまりにも後手後手。不完全燃焼の10着敗退。もっとも1000万を勝って、前走が準オープン2着なのに55Kのハンデ。準オープン2連勝したエーシンヒットマンと同ハンデ。それはあんまりだ、という思いもあったのでした。無念です。3連単は100万円近い配当になりました。