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あの16番人気ダンスアジョイの再来か15番人気キタサンアミーゴがキター!!

0803_1_2  現在の時期に行われるようになってから今年で6年目となった「小倉記念」。1番人気がプッツリと途絶えてしまいました。
 まずはトップハンデ馬には厳しいデータ。5年前のヴィータローザが57・5Kを背負って2着だった以外は、57Kのドリームジャーニー(1着)を筆頭に、それ以下の馬が1、2着。ゆえに、57・5Kがひとつのターニングポイントだったのです。
 更に3年前、2着だったダンシングロウを除いて、ここ5年の連対馬は全て前走で重賞を走っていた馬ばかり。
 というデータを踏まえて、私が注目したのがアドマイヤメジャー。前走の七夕賞(10番人気)で、◎タッチミーノット○アドマイヤメジャーで応援していたのでしたが、中団外で折り合いを欠き、直線今ひとつ伸びあぐねて6着。それじゃ今回の小倉記念は汚名返上だ!とばかり本命に推したのです。
 6勝中5勝が芝2000mだったし、いつも春くらいから調子を上げていくタイプ。内枠に入ったら、前に他の馬を置けるので、折り合いもつくはずと考えていました。ところが、当日、スタートが近づくにしたがって急上昇の人気。フジテレビの地上波放送で、Mトラックマンが新聞を折って内枠が絶対です!1番から6番までしか馬が出ていない的なニュアンスで解説。そんなこともあってか締め切り寸前で2番人気に急沸騰。前日の約半分の配当オッズにはビックリ。
 1番人気は4・8倍の武豊・ナリタクリスタル。好枠を引き当てたもののターニングポイントの57・5K。休養明けの七夕賞を叩いたコスモファントムは、実績ではアドマイヤメジャーを上回るのに一歩譲って3番人気。ただし、この馬もナリタ同様に57・5Kのハンデ。結果的にこの57・5Kの2頭は掲示板にも乗ることはできませんでした。

 レースは最内から久しぶりのホクトスルタンが飛び出し、これを外からエーシンジーライン。3番手には一転した積極策でリクエストソング。この馬とほぼ同じくらいの位置にコスモファントム。そのあとにヤマニンキングリーやアンノルーチェがいて、中団外にイタリアンレッド。後方にはキタサンアミーゴ。その後ろにナリタクリスタル。それをマークする形でホワイトピルグリムやアドマイヤメジャー。
 前半の半マイル45秒3、5ハロン通過が57秒1。極端に速いペースではありませんが、緩みない流れで進んでいきます。直線でエーシンジーラインが先頭に立つと、内からリクエストソング。外から勢いよく進出したイタリアンレッド。それを見て馬群の中に突っ込んだナリタクリスタル。好位置のコスモファントムは急激にスピードダウン。直線で大外に出したアドマイヤメジャーもいざ追撃態勢。0803_2_2
 鋭い反応をみせたイタリアンレッドが突き抜けて快勝。0803_3_3直線外からグイグイと伸びて来た15番人気のキタサンアミーゴが、内でしぶとく粘るリクエストソングを捉えて驚きの2着。
 一方、馬群に突っ込んだナリタクリスタルは直線で前が壁になり脚を余して6着入線。まさに不完全燃焼。今年は大ケガで休養した昨年以上に不振の武豊騎手。それを物語るような一戦でした。
 期待したアドマイヤメジャーは、七夕賞で折り合いを欠いたことで、今回は徹底的に後方で抑える作戦。そのせいか前半行きたがる面をみせてジョッキーと呼吸が合わず。上村騎手とは七夕賞でコンビを組んだのですが、まったく持ち味を生かしきれていません。これまで川田騎手で3勝しているのですが、好位置から中団から、そして後方からとそれぞれバリエーションに合わせた騎乗。馬と騎手の相性は本当に大事だと再認識。
 馬連が3万円台。3連単が87万円台。真夏のハンデ戦らいしい結果でした。それにしても15番人気キタサンアミーゴ。55Kで重賞をステップに挑戦。まさにデータ通りでした。
 ただし、小倉記念がレコード決着。真夏でレコード決着はその後遺症が心配。上位力走組は、次走の反動が気がかりです。

衝撃!上位3頭で26歳の重賞・函館記念から学ぶ!!

0728_1  ハンデ戦で行われた函館記念。例年ハンデ頭や1番人気が大苦戦している典型的な一戦でしたが、今年もドカーンと大波乱となりました。
 優勝は4番人気のキングトップガン。8歳馬ながら目黒記念を快勝。先日の七夕賞をキャンセルして慎重に仕上げられてきました。
 レースは好位置のインで末脚を温存。横山典騎手が仕掛けるタイミングを計っているかのような印象。直線で内から抜け出したマヤノライジンを追って、外から馬体を併せるようにして首差競り勝ちました。100点満点。横山典騎手ならではの見事な騎乗です。
 レースの主導権をとった1番枠のメイショウクオリアを、ピッタリとマークしていたミッキーペトラが、4角で武豊騎手の手が激しく動き出し、直線はギブアップ気味でレースを放棄したような状態。最後方で入線となりました。故障かとも思いましたが、典型的な2走ボケのようにも思います。0728_2
 同じようなことが1番人気で8着だったマイネルスターリーにもいえます。大外枠ということよりも、ハンデの58Kという斤量が他の馬との比較上、微妙に応えたのかも知れません。それに加えて、長期休養明けだった巴賞をいきなり勝って、わずか中1週で函館記念。やはり、これも2走目の反動が出た典型的なパターンだったような気がします。
 レースは時計的にいえば低レベル。昨年優勝したマイネルスターリーが1分58秒5で優勝。今年はその時よりも1秒8も遅いタイム。昨年といえば函館競馬場がリニュアルオープンした年。馬場の改修で例年よりも高速時計が出やすくなったにもかかわらず、2分を切れなかったことで、レベルというよりもマイネルスターリーなどの有力馬が力を出し切れなかった結果が今回の函館記念だと思われます。
 それにしても、凡走続きの12番人気のマヤノライジンが激しいゴール前の叩き合いを演じて首差2着に頑張り、8歳馬で7番人気のアクシオンが3着。8歳・10歳・8歳で計26歳で上位を独占。JRAの重賞競走では大変珍しいケース。まず目にしたことがありません。
 3歳、4歳、5歳馬がほとんどの重賞競走で上位争いを演じているのが実情の競馬界。それゆえ今回の函館記念は真夏の夜の夢なのか、あるいは古豪の攻勢なのか、再戦となる札幌記念に注目したいと思います。
 いずれにしても、8歳、9歳、10歳馬であっても諦めてはいけない、しっかり調整して出走してくれば、たとえ重賞であっても十分に勝負になるという教訓のようなものを学んだような気がします。