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レベルが問われるホープフルSの結末は!?

皐月賞まで指折り3ヵ月半余り。同じ舞台で行われた中山芝2000mの「ホープフルS」。昨年1、2着のタイムフライヤーとジャンダルムが、その後鳴かず飛ばずの足踏み状態。その前年のレイデオロのような馬は現れないのか、競馬ファンの注目の的は連勝中のサートゥルナーリアに熱い視線が注がれました。

  単勝1.8倍の圧倒的な支持を集めたサートゥルナーリア。抜群のスタートから素早く先頭に躍り出ましたが、ライバルのアドマイヤジャスタ(2番人気)が並んできて、その外からコスモカレンドゥラが一気に主導権を主張。

それを分かっていたかのように、サートゥルナーリアのMデムーロ騎手は2番手に下げます。外はルメール騎手のアドマイヤジャスタ。その直後は内にニシノデイジー、外にタニノドラマ。背後に少し掛り気味なブレイキングドーン。ヒルノダカールが並んでいます。ジャストアジゴロの後ろにミッキーブラック。そしてヴァンドギャルドが後方で、ポツンと出遅れたキングリスティア。

前半の5ハロンが62秒5。極端なスローペース。結局この遅い流れで、前方のポジションで対応した馬に有利な流れになってしまいました。

4コーナーで4、5頭が外から並ぶような展開。直線は逃げたコスモカレンドゥラを捉えたアドマイヤジャスタが先頭に立ちます。その外からブレイキングドーン。そしてそれを目標としていたサートゥルナーリアが外から肉迫。また内々で満を持していたニシノデイジーが接近。

先頭に立ったアドマイヤジャスタにサートゥルナーリアが猛然と迫り、これを一気に抜き去ると余裕の勢いでゴールイン。2着にアドマイヤジャスタが粘り、内からゴール前で中程に出したニシノデイジー(3番人気)が、2番手を死守するアドマイヤジャスタに迫ったところがゴールでした。 逃げたコスモカレンドゥラが4着で、掛かりながらも見せ場十分の5着だったブレイキングドーン(4番人気)が5着。

私が注目したキングリスティアは、スタートの出遅れが致命的でした。スタートで2馬身くらいロス。超スローのペースで離れた最後方では厳しい展開です。

それでも、4コーナーから大外に出すと、すぐには反応できなかったもののゴール前でジワジワと接近。ラスト35秒3はサートゥルナーリア、ニシノデイジーと並んでラストの最速ライム。2着のアドマイヤジャスタと僅か0秒5差。それを考えると、さすがにポテンシャルの高い馬です。デビュー戦を圧勝したように先手を取れると大化けする可能性があります。

優勝したサートゥルナーリアは、これでデビュー戦(阪神)から、萩S、そして今回のホープフルSと3戦3勝。いよいよクラシックの最有力候補として乗り出しました。

鞍上のMデムーロ騎手は、朝日杯FSを制したアドマイヤマーズもいるので、本番はなんとも悩ましい選択が迫られます。

やはり世界レコード決着のJC組は無理だった有馬記念!!

  平成最後の大一番グランプリ「有馬記念」。優勝は3歳のブラストワンピース(3番人気)でした。直線で早めに抜け出し、ゴール寸前で圧倒的人気のレイデオロの追撃をクビ差振り切って優勝。初めてのGI制覇となりました。ジャパンCで古馬陣をねじ伏せたアーモンドアイに続く快挙。

世界レコード決着となったジャパンC。アーモンドアイは疲労を考慮して早々に回避。2着と頑張ったキセキ(2番人気)が果敢に参戦。これはどう見ても無理なローテーションだろうと推察。それでも主導権を取って5着。私の目からはよく頑張りました。

  前日の降雨もあって馬場コンディションは稍重。抜群のスタートを決めたオジュウチョウサンが内から先頭に立ちましたが、間からミッキーロケットが仕掛けて並びかけて来ました。さらにスタートが一息だったキセキが、外からじんわりと先頭に出ます。

ミッキーロケットが外、内にオジュウチョウサン。クリンチャー、サウンズオブアースが好位をキープ。その後ろに早くも内にサトノダイヤモンドと外にブラストワンピース。背後には外にレイデオロ。シュヴァルグランが中団の後ろ。最後方にミッキースワローがポツンと追走。

1000m通過が60秒7前後。稍重馬場を考えると思ったより緩みのない流れです。しかも、2週目の1コーナーをまわるとキセキが2番手のオジュウチョウサン、ミッキーロケット以下を離して4、5馬身差のリード。

この流れにミッキーロケットのマーフィー騎手は、目標を気持ちよく大逃げのキセキに切り替えます。そして、最終4コーナーをまわりキセキは5馬身くらいリード。

内のオジュウチョウサンとともにミッキーロケットはキセキを追撃。これと共にブラストワンピースが外から急接近。そして中団から一番外をレイデオロが浮上。

先頭のキセキに並びかけたミッキーロケットを、射程圏にブラストワンピースが、あっという間に外から先頭に立ちました。2番手にミッキーロケット。馬群の間からシュヴァルグラン。そして一番外からレイデオロがグングン肉迫。あと一歩、クビ差まで詰め寄ったところがゴールでした。

  優勝はブラストワンピース。外からレイデオロのルメール騎手が右手を差し出したもののブラストワンピースの池添騎手は左手を上げて「うりゃー」とばかりにガッツポーズ。

  3着争いは馬込みから伸びたシュヴァルグラン。惜しくもミッキーロケットは4着。そして逃げたキセキが5着。サトノダイヤモンドと続きました。オジュウチョウサンもキセキと0秒1差の9着。これは立派です。

  当初、今年の有馬記念は、天皇賞から臨んだレイデオロ。そして菊花賞でロスがありながら好走したブラストワンピースの争いだろうと、私は見ていたのですが、最終追い切りの坂路でグイと力強く先着したミッキーロケットに色めき◎。8番人気でしたが夏のグランプリホース。筋肉痛で目標としたジャパンCを回避せざるを得なかったものの、有馬記念に向かう上でこれは歓迎と判断。当然、天皇賞以上の期待ができると推察して本命でしたが、勝ちに行って4着。仕方ありません。疲労が残っていたはずのキセキ。この馬の頑張りも賞賛ものでした。