fbpx

凄い!Gドリームで震撼させたRムーア流の迫力追い!!

それは突然でした。まさかまさかのドラマでした。スローの流れから先行した3頭の決着と、誰の目にもそう映ったときでした。 後方に位置したゴールドドリームが、まるで時間が止まったような感覚に陥るくらいの豪脚でグングン伸びて来ます。それでも先を行く馬との差から、まず間に合わないと、届かない、と思えたのですが、Rムーア騎手の豪快な、そして力強い追い方、ゴール寸前で見事に差し切り勝ち。

砂の王者決定戦、ダートGI「チャンピオンズC」は、今年も中京のダート1800mで行われました。 みやこSで初めて重賞勝ちを決めたテイエムジンソクが1番人気。JBCクラシックを制したサウンドトゥルーが続いて2番人気。2頭が人気を分ける形。

ところが、今年は強力な逃げ馬が見あたりません。そこで、1番枠を引き当てたコパノリッキーが主導権を難なく取りに行きます。そうするとテイエムジンソクがスンナリと2番手。そして内からケイティブレイブ。差なくモルトベーネ、そしてこれに並ぶロンドンタウン。 サウンドトゥルーは最後方のポジション。その前にノンコノユメ、その前にミツバがいて、すぐ前にはカフジテイク。さらにその前にはゴールドドリーム。斜め前には外を通るアウォーディーがいます。

半マイルが48秒9。1000m通過が61秒6と、まさにコパノリッキーのペース。スローと推測したことは間違いではなかった・・・。 快調に逃げるコパノリッキーにピッタリとテイエムジンソク。ケイティブレイブも楽に3番手を追走。4番手にいたロンドンタウンの脚色が4コーナー手前でダウン。

直線先頭で余力を残す逃げるコパノリッキー、続くテイエムジンソク、ケイティブレイブ。私の目にはこの3頭の争い、と思えたのですが、まさかここから大きなドラマが待っていたとは微塵も思えませんでした。

後方4番手にいたゴールドドリームが直線でムーア騎手が外に出すと、ラスト35秒2の迫力で前にいる馬をゴボウ抜き。瞬きする間に前の3頭に接近し、ゴール寸前で豪快に突き抜けました。

グイグイと力で追いまくるムーア騎手。それでいて上体が崩れないのですから、さすが世界のRムーア騎手。見事にGI制覇に導きました。ゴールドドリームはフェブラリーSに続くGI制覇。

2着にテイエムジンソク、頑張ったコパノリッキーが3着、そしてケイティブレイブが4着。先行した馬が残る流れでしたが、その推測を打ち破るゴールドドリームの末脚。そして騎乗したムーア騎手。本当に頭が下がりました。

ちなみに、サウンドトゥルーが11着と惨敗。アウォーディーが5着でカフジテイクが7着でした。

天皇賞組を撃破!シュヴァルグランGI初制覇!!

          注目のジャパンCを制したのは5番人気のシュヴァルグランでした。今年の初勝利が今回のジャパンCで初のGI制覇。阪神大賞典でサトノダイヤモンドの2着。春の天皇賞でキタサンブラックの2着。主役の前に脇役を演じて来ましたが、今回は見事に待ち焦がれたGIの栄冠を、ようやくゲットしました。

妹のヴィブロスは秋華賞、ドバイターフでGIを2勝。後れを取った兄のシュヴァルグラン。ようやく姉のヴィルシーナ、そしてヴィブロスにようやく追いつきました。

さて、今年のジャパンCは、ひとつの大きな課題を抱えていました。それは直前の天皇賞が、記録的な大雨で不良馬場のコンディションだったということです。

優勝したキタサンブラックが出遅れながら、内をピッタリと走り、ガラッと開いた内をついて、追い込んで来たサトノクラウンと激しいデットヒート。クビ差退けたものの勝ち時計が例年よりも10秒も遅い消耗戦だったのです。各馬は疲労困憊していたことは疑いようがありません。そこから中3週、疲労を解消するだけで一杯一杯ではないか、私はそう考えました。

となると、天皇賞の1、2着のキタサンブラックとサトノクラウンは、大きく減点との結論に達しました。おそらく勝ち馬は天皇賞組以外から出る!

京都大賞典3着から臨むシュヴァルグラン。神戸新聞杯優勝からここ一本のレイデオロ。

昨年2着のサウンズオブアース。昨年のジャパンCでシュヴァルグランと大接戦したドイツのイキートス。キタサンブラックはそのあとだろう、私はそういう見解でした。

レースは逃げると考えていたギニョールが行きません。難なく主導権を取ったキタサンブラックの単騎逃げ。ギニョールとディサイファ、ワンアンドオンリーが2番手。その真後ろに内からシュヴァルグラン。その背後にソウルスターリング。レイデオロは中団の後方。その背後にマカヒキ。3番人気のサトノクラウンが続き、サウンズオブアースとアイダホが後方で、イキートスとレインボーラインが一番後ろです。前半5ハロンが60秒2と、緩やかなペースで坦々と進みます。 4コーナーを先頭でまわるキタサンブラック。ギニョールとディサイファが並んで2番手。その後ろにいた内のシュヴァルグランが仕掛けて一気に2番手に進出。後ろには内からソウルスターリング、レイデオロ、サトノクラウンが浮上。マカヒキも懸命に追い上げ態勢。サウンズオブアース、イキートス、最後方レインボーラインも差を詰めて来ました。 ゴール前で懸命に逃げ粘ろうとするキタサンブラック。これを外から並びかけて抜け出すシュヴァルグラン。一番外からレイデオロ。4番手以下が遅れます。

そして先頭に躍り出たシュヴァルグランが、力強く抜け出して待望のGIゴールのテープを真っ先に切っていました。2着にキタサンブラックを外から捉えたレイデオロ。大きく4馬身遅れてマカヒキ、アイダホ、レインボーラインと続きました。  シュヴァルグランはオーナーが大魔神でお馴染みの佐々木主浩さん。今年は妹ヴィブロスに続くGI制覇を達成。 女優の加奈子夫人もご一緒に記念撮影。笑顔で溢れていました。