
思わずゴール前で“ミルコ!!”と一声。願いが通じたのか、そのミルコが騎乗したレッド
ファルクスが見事に応えて、ゴール前一気にグイと差し切り勝ち。初めてのGI制覇です。
秋のGI第一弾「
スプリンターズS」は、
高松宮記念に続いて、休養明けの
セントウルSも連勝したビッグアーサーが、圧倒的な1.8倍のオッズ。断トツの人気に支持されていました。
私は、こう考えていました。ビッグアーサーにとって、前走の
セントウルSは阪神の開幕週。1番枠を引いて好スタートを切ったら、他の逃げ先行タイプが「どうぞどうぞ」とばかりに楽な逃げ。差し、追い込みの
スノードラゴンが2番手に付ける展開。最近にないくらいの落ち着いた流れ。明らかに恵まれ過ぎた展開でした。
ところが、今回の
スプリンターズSは同じ1番枠でも開催最終日。前日まで降雨があり1番枠はボコボコした馬場コンディション。かえって、今回の1番枠がアダになる可能性があると、予想のコラムでそう書きました。

そこで、私は
CBC賞で◎を打ったレッド
ファルクスに迷わず◎を打ちました。直前の調教の坂路で頭を上げ、苦しがるようにフラつく動きを見せたビッグアーサー。それとは逆に鋭く反応した南Dコースのレッド
ファルクス。動きは対照的でした。
スタートで抜群のダッシュ力を見せたソルヴェイグ。外からミッキーアイル一気に飛ばして先頭に立ちます。ソルヴェイグの外からシュウジとネロがミッキーアイルの直後。

その後ろがビッグアーサーで、馬体を併せるようにサトノルパン。背後には内からブランボヌールと、その外にベルカント。
それらを前に見てレッド
ファルクス。その後ろには
スノードラゴン。後方にはダンス
ディレクター。出遅れたレッツゴードンキと
ウリウリが最後方で追走。
4コーナーを先頭でまわるミッキーアイル。シュウジとネロが接近。その内にはソルヴェイグが虎視眈眈。そこへビッグアーサーとサトノルパンも前を射程圏に入れました。その後ろにレッド
ファルクスも出撃態勢。

逃げるミッキーアイルの外へ行こうとするシュウジとネロ。その後からビッグアーサーが外に出そうとしたときに、ピタッと蓋をした感じのM・
デムーロのレッド
ファルクス。仕方なく福永ビッグアーサーは内側に進路を探します。
坂を上がり頑張るミッキーアイル。それを外から強靭な末脚でレッド
ファルクスが強襲。クビ差ミッキーアイルを捉えました。


3着争いは窮屈なインからしぶとくソルヴェイグ。例年のようにどっと入ったGI
スプリンターズSでした。

そして、注目のビッグアーサーは馬込みの中で、なにも出来ないままに12着。スタンドからは激しいブーイング。
それにしても◎レッド
ファルクス、相手本線のミッキーアイル、連下のソルヴェイグで大的中!単勝、馬単、連単、何より3連単の18万余円は、凄いご褒美でした。
