枠順がモノを言う毎日王冠が意味する天皇賞・前哨戦!!
7番チョウサン→2番スーパーホーネット→4カンパニー→4番アゼリオ→8番ダークシャドウ→4番カレンブラックヒル→6番エイシンフラッシュ。さすがに秋の東京の開幕週です。これは毎日王冠の近年の優勝馬です。一見てもわかるように、優勝馬はすべてひとケタ馬番の馬ばかり。
これは不利と言われる東京芝2000m外枠以上のハンデです。毎日王冠の芝1800mは、スタートしてすぐに左にカーブ。これは左側をスムーズに走れる内枠の馬に有利な形態なのです。
今年は3番枠を引いたウインマーレライが労せずして主導権と考えていたら、外から来たサンレイレーザーにアッサリと主導権を渡し、鋭い決め手を欠くウインマーレライにとっては、ここでもう出番なし。
マイル戦で4勝、1分32秒台の速い時計を持つサンレイレーザー。ラスト3ハロンの勝負に持ち込みたい田辺騎手にとっては、まさにしてやったりの気分。
3番手でいつでも動ける体勢を取ったグランデッツァ。この日の2番人気で1800mはレコードホルダー。ディサイファが好位の内で折り合いに専念。
その後に好発馬を見せたロゴタイプが外々から進出。その内にダイワファルコンで、また内側にはエアソミュール。ダイワマッジョーレとダークシャドウが中団。その後ろにペルーサがいて、外にはスピルバーグと1番人気のワールドエース。3番人気のロサギガンティアは最後方から2番目。そこにはダノンヨーヨーが最後尾を追走。
前半の半マイルが47秒1で1000m通過が59秒1。最高の馬場コンディションでGⅡの芝1800m。誰が見てもスローペース。このままでは、ラスト34秒台を切るような争いになるかも知れないと考えていたら、実際、ラスト4ハロンが46秒1で、ラストの3ハロンが11秒2-11秒3-11秒8の争い。
素晴らしいペースで逃げたサンレイレーザー。これを捉えに4角から動いて出たのがグランデッツァ。それを見てロゴタイプが仕掛け気味に外から出て来ます。そしてグランデッツァの外に持ち出したのがディサイファ。
ラスト200mでもサンレイレーザーは快調。グランデッツァ、ロゴタイプが必死に前を追います。ディサイファもいい伸び脚。そして中団の内から直線で開いた間隙を狙って武豊騎手のエアソミュールが進出態勢。
後方にいるワールドエースはついて行くのに手一杯といった鈍い動き。ダークシャドウも同様。ロサギガンティアはインを狙ったものの前を捉えるほどの勢いは見られません。
ゴール前まで懸命に粘らんとするサンレイレーザー。その外側からエアソミュールが一瞬の鋭さで一気に抜け出て来ました。
またその外からディサイファが鋭く追い込んできたスピルバーグと接触する場面。それでもスピルバーグはひるまず鋭く肉薄したところがゴールでした。
優勝はゴール寸前でサンレイレーザーをクビ差捉えたエアソミュール。この2頭からクビ差遅れてスピルバーグ。ハナ差でディサイファ。
グランデッツァが5着で、6着がロゴタイプ。1番人気のワールドエースが13着と惨敗。ダークシャドウが12着。ロサギガンティアは7着。
勝ちタイムは1分45秒2、ラスト3ハロンが34秒3。5年前、カンパニーが優勝したときのタイムが1分45秒3。ところがレースのラストが33秒6。昨年エイシンフラッシュが優勝したときのレースのラストが33秒3。GI級の争いのときには33秒台のパンチ力が必要なのですね。今年は一息物足りなさが残りました。
そして、来年も毎日王冠は、よほどのことがない限りにおいて、単数馬番の内枠有利は変わらないでしょう。今年は「2番」がラッキー・ナンバー。ちなみに、5着までオール単数番号でした。
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