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すべてはドラマチックに!驚異的レコードで決着した菊花賞!!(^^)/

011 それは8年前の秋のことでした。ダービー馬メイショウサムソン。菊花賞では1番人気に推されたのですが伸びを欠き4着。主導権を取って逃げまくった3番人気アドマイヤメインを、中団から差し込んだ2番人気のドリームパスポートが捉えて、勝ったと思われた一瞬の時でした。後方に待機していた8番人気のソングオブウインドが、最後の最後で渾身の脚を駆使してクビ差抜け出して優勝。

なんと3分2秒7のレコードを樹立。武幸四郎騎手が初めてクラシック制覇の瞬間でもありました。前年の菊花賞優勝馬ディープインパクト(3分4秒6)の時計を、およそ2秒も短縮する3分2秒7。 その時計がまさしく驚異的だったと確認したのが、3年前の菊花賞。オルフェーヴルですら乗り越えることが出来なかったそれは高い壁でした。

そのソングオブウインドの優勝から8年目にあたる今年の菊花賞で、史上を揺るがす決着となったのです。

そのヒーローに上りつめたのがトーホウジャッカルでした。トライアル神戸新聞杯と同じ2番枠。五分のスタートから好位インのポジションを占めて、そのままの位置取りを崩すことなく、直線では早々に先頭に立って、内から迫ったサウンズオブアースを競り落とす形で制したのです。 電光掲示板には「3分1秒0レコード」の赤い文字と最上位に『2』の数字が点滅。私は目をこすりました。まさか、よもや・・。それはまさしく本当でした。3分1秒0!

オルフェーヴルでさえ乗り越えられなかった、あの8年前のソングオブウインドの3分2秒7の時間と言う高い壁を、1秒6もアッサリ塗り替えてしまったのですから俄かには我が目さえ信じることができませんでした。

しかも、ラスト4ハロンが、オール11秒台で46秒6、3ハロンが34秒9。ソングオブウインドのときのラスト3ハロンが35秒6。すべてにおいて、8年前とはスケール、レベルがグレードアップしているのです。

優勝騎手が酒井学騎手で、ソングオブウインドの武幸四郎騎手と同様にクラシック初制覇。同時に酒井学騎手はGI初優勝でもあります。

さて、今年の菊花賞は内枠を引き当てたサングラスの逃げから始まりました。これをシャンパーニュ、マイネルフロストが追いかける展開。ゴールドアクターが好位置に控えて、これを内からトーホウジャッカル、サウンズオブアース。その外にトゥザワールド。

002 中団は内からトーセンスターダム、外にハギノハイブリッド、その外に1番人気のダービー馬ワンアンドオンリー。タガノグランパはその後ろで、ショウナンラグーンは例によって後方。出負けしたサトノアラジンが最後方という展開。

1週目のスタンド前から1コーナーにかけての5ハロン通過が60秒9。平均ペースで流れて行きます。トーホウジャッカルが5番手のイン。外にはゴールドアクター。その真後ろにワンアンドオンリーが進出。好位置にいたサウンズオブアースが中団くらいまで下げました。

3コーナーの登りと下り坂。トーホウジャッカルの直後でピッタリとマークのワンドオンリーがゴーサインを待ちます。中団のサウンズオブアース、外にはタガノグランパ。ショウナンラグーンは後方から仕掛け気味の体勢。

003 そして4コーナーです。サングラスを捉えたシャンパーニュが先頭。これを強気に追いかけたのがトーホウジャッカル。勢いであっという間に先頭。これをサウンズオブアースが見逃さず内から懸命に追います。トウザワールドも好位で頑張っていましたが伸び脚がなく遅れ始めます。その直後に迫っていたワンアンドオンリーも、さあ、これからというときに伸び脚がありません。むしろゴールドアクターがしぶとく伸びます。 そして直線内に進路を通ったタガノグランパ。馬込みの中から外に出したショウナンラグーン。それとともに手応え十分にサトノアラジンが肉薄。

006 トーホウジャッカルか、内を衝いて迫るサウンズオブアースか。2頭で3番手以下を離して行きます。そのときでした。好位のインにいたタガノグランパが外側に進路を取ろうとして斜行。伸びてきたサトノアラジンの進路を妨害。急ブレーキを踏み、立ち上がる浜中騎手のサトノアラジン。体勢を整えて再び前を追うのには時間がありませんでした。

007008 先頭のトーホウジャッカルは最後の渾身の力で、追撃するサウンズオブアースを振り切り栄えあるゴールイン。3着争いは内から良く伸びたゴールドアクター、他馬の妨害をしたタガノグランパ。外からショウナンラグーンも良く伸びて来ましたが、さすがにレコード決着。あと一息伸び切れずクビ差の5着。そのあと半馬身差でサトノアラジンとなりました。

009 惜しかったのはサトノアラジンで勢いが一番よかったのですが、菱田騎手のタガノグランパに妨害を受けて6着。4着のタガノグランパとは0秒1差。裁決の言われる、この不利がなければ0秒1差は逆転していたのではないでしょうか。となると、私なりに考えて4着ショウナンラグーン、5着サトノアラジン、6着タガノグランパだった可能性があります。

ちなみに菱田騎手は進路妨害で11月1日から11月9日の騎乗停止の処分となりました。

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手前味噌ながら凄い自信があった秋華賞のショウナンパンドラで祝杯!!

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秋華賞は長年培った私の目を確認する上で、本当に大事な一戦となりました。それは1週前の栗東の坂路で、衝撃的な動きをした1頭の馬がいました。それがショウナンパンドラだったのです。

10月9日、木曜日の坂路。凄い勢いでチップを蹴り上げ、迫力十分に坂を駆け上がってきたのです。52秒9、ラスト1ハロンを11秒8。それは獲物を狙う豹のように走り抜けて行きました。その1週後の直前の追い切りでも好タイムを坂路で叩き出して、まさに絶好調をアピール。

秋華賞のトライアルである紫苑Sでは、新潟に遠征しゴール前で先頭という、追い込み一手の春とは一変した内容。結果レーヴデトワールにクビ差、差し込まれたとはいえ明らかに充実ぶりが感じられたものでした。馬体もひと回り大きく成長。そして、16日の坂路では流し気味に、ラスト12秒4を計時。いかにも気持ち良さそうに坂路を走り抜けて行きました。 浜中騎手とは再コンビ。連勝していた岩田騎手は1番人気の主役ヌーヴォレコルト。おそらく岩田騎手は、ショウナンパンドラが強敵であることは、誰よりもわかっていたはずです。それゆえ、ショウナンパンドラをマークするような乗り方だったのでしょう。

いずれにしても、衝撃的な迫力走を素直に感じ取った私は迷わず秋華賞は◎に指名。枠順も6番枠で申し分なし。著しい成長力に最高のデキ。高鳴る胸を抑えきれないくらいでした。

ところが、18倍くらいあった前日の単勝オッズが、当日はバリバリ売れ出して10倍台の3番人気にまで押し上げられたのです。対して1番人気のヌーヴォレコルトは1.5倍と断トツ。

 

そういった中で、19回「秋華賞」はスタートを切りました。飛び出したのはペイシャフェリス。外からリラヴァティとハピネスダンサーが出て行きます。この直後にバウンスシャッセ。その隣にレーヴデトワール。マイネルグレイヴィルの柴田大騎手が手綱をしごいています。真後ろにはプランネージュ。ポンと出たショウナンパンドラは前と大きく水があいて、中団の先頭に立つ形。それに直後でタガノエトワール、その真後ろにピタリとヌーヴォレコルトが窺います。後方にはレッドリヴェールとサングレアル。最後方はセウアズール、オメガハートロック。

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前半3ハロンが34秒5、半マイルが46秒3。そして、真ん中の5ハロンが58秒0と、先行馬には厳しい流れです。

大きく後続を離して逃げるペイシャフェリス。リラヴァティが2番手で、バウンスシャッセが続きます。一旦、11秒台から12秒台に落ちたもののラスト4ハロン、残り800mで再び11秒台の流れ。

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4角ではペイシャフェリスを先頭にリラヴァティ。バウンスシャッセの内から早くもショウナンパンドラが抜群の手応えで進出。外からタガノエトワールの小牧太騎手が追い出して迫って来ます。その後ろにヌーヴォレコルト。

懸命に逃げ粘ったペイシャフェリスは脱落。最内からここが勝負どころとばかりにショウナンパンドラ。リラヴァティ、バウンスシャッセを間に挟んで外のタガノエトワールがグイと伸びて来ました。

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それでも、浜中騎手が本気で追い出すとショウナンパンドラの末脚が断然。タガノエトワールが2番手。その外からヌーヴォレコルトが待ちかねたようにグングン迫って来ました。それでも懸命にゴールを目指すショウナンパンドラ。タガノエトワールを外から捉えたヌーヴォレコルトが、最後の脚を駆使して猛追。ショウナンパンドラにクビ差迫ったところがゴールでした。

ゴール後、思わずガッツポーズの浜中騎手。ポンポンとショウナンパンドラの首のあたりを軽く叩いて健闘をねぎらう浜中・ショウナンパンドラ。

1分57秒0は過去10年で最速のタイム。ヌーヴォレコルトもクビ差ですからさすがです。今年の3歳牝馬は凱旋門賞に遠征したハープスターを筆頭に、相当高いレベルのような気がします。

単勝1010円。馬単2050円。3連単1万2790円。ありがたい秋華賞でした。

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