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誰も言わないけれど皐月賞は1着馬をノーマークだったK騎手のミスではなかったのか?!

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 今年の皐月賞は2番人気のイスラボニータが優勝。1番人気のトゥザワールドが2着。結果的に人気サイドの決着となりました。

 私が◎で応援したウインフルブルームが大接戦の中で3着。あと少しでした。惜しかったです。

 今年の中山は非常に時計を要する馬場コンディション。直線でスパッと切れる馬よりもパワフル型が有利だと判断。かつ、バンドワゴンの回避で急浮上したのがウインフルブルームでした。マイル戦で強豪ミッキーアイルと接戦したシンザン記念。皐月賞トライアルの若葉Sでは、後続の目標とされながら初めての2000mを2着に粘り切ったしぶとさ。ひと叩きして、ポンと主導権を取れば過去2戦2勝の強さ。

 さらに最終日の中山、直線は誰の目にもインサイドよりもアウトコースが断然いいのです。4コーナーのポケットからスタートして、真っ直ぐスタンド前を通り1コーナーに向かう。それゆえ外枠のほうが上々の馬場を走れる利点があったのでした。

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 やや、つんのめる感じでスタートを切ったウインフルブルームがすかさず先頭。その内からバウンスシャッセ。その外から8枠のアジアエクスプレスと、隣のトゥザワールドが2、3番手争いを繰り広げています。やはり、インよりも外枠の馬が全体的にいい感じで流れに乗れています。

 トーセンスターダム、キングズオブザサンも流れを意識して好位グループを陣取り、その直後のインにイスラボニータ。その真後ろにロサギガンティア、アドマイヤデウスと続き、スタートで出負けしたアデイインザライフは後方。最後方にはワンアンドオンリーが弥生賞同様に待機策。

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 前半の3ハロンが35秒6-半マイル47秒5。1000m通過が60秒2という流れ。馬場を考慮しても平均ペースのやや遅めの流れ。昨年は5F通過が58秒0だったことからも流れの違いがはっきりです。

 快調に2番手以下を離し気味に逃げるウインフルブルーム。2番手にアジアエクスプレス、その直後にトゥザワールド。それを執拗にマークする形でトーセンスターダム。その後ろのインにはイスラボニータ。ワンアンドオンリーは最後方。

 3コーナー手前から12秒1-12秒0-11秒0とペースアップ。ウインフルブルームに遅れまいとアジアエクスプレスと、トゥザワールドが追います。3コーナー過ぎに外に出したイスラボニータ。トーセンスターダムはインサイド。最後方で展開したワンアンドオンリーが馬群に取りつき進撃態勢。

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 4コーナーを先頭でまわるウインフルブルームの2頭分外側にアジアエクスプレス。その外にトゥザワールドがいて前を捉まえに出ます。そのとき一気にスパートをかけてきたイスラボニータが進出。直線中ほどでトゥザワールドの外に馬体を併せに行き、あっという間に先頭。懸命に差し返そうとするトゥザワールド。最内のウインフルブルームも必至の抵抗で盛り返します。

 突き抜けるイスラボニータ。トゥザワールドとウインフルブルームが2、3着争い。そのとき直線大外に出したワンアンドオンリーが大外から猛然と追い込んで来たものの4着まででした。

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 左手を高くスタンドに向けて差し出すイスラボニータの蛯名騎手。その先の人差指には1冠というシグナルが・・。

 1番人気のトゥザワールドの川田騎手は逃げ馬がいない、ということが頭に入り、前で対応して、弥生賞のように早めに抜け出そうという目論見があった印象です。考え方によっては中団の外で、内のイスラボニータを内に封印して進めることもできたはず。勝ちを急ぐあまり、ライバルの動向に視点を失っていたことが考えられます。

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 一方、ウインフルブルームの柴田大地騎手は、8番人気という気楽さから3着でもニコニコ顔で「仕事をしたぞ~」的な表情。9レースの鹿野山特別で1番人気マイネルミラノで5馬身差の逃げ切り勝ち。

 「マイネルミラノの感覚で乗ったの?」と聞くと、「はい、そうです」と即答。「本命だったんだから、ホラ!」「本当だ~!」と、またニコニコ。

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 1番人気のトゥザワールドがもう少し後ろで、慎重に乗って展開してくれたら、もっとウインフルブルームは楽に競馬が出来たのになあ・・という思いが過ります。

 それでも、1・2番人気とで3連複は7690円。半馬身差3着は悔しいのですが、まあ、これで良しとしましょうか。

勝って当然とはいえ微妙に??がつくハープスターの最後方一気作戦!

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 「最後方から行って4角で外に出し、いつものようにアクセルを踏めば勝てる。しかも、今回は先行馬が沢山いるし・・」という考えが、川田騎手にはあったのかも知れません。

 圧倒的な1.2倍と言う主役ハープスターにとって、クラシック最初の関門「桜花賞」は負けらない、負けてはならない一戦でした。

 予想されたようにスタートを切るやいなや激しい先行争い。そんな中でフクノドリームが大逃げを打ち、場内がどっとどよめきが起きます。これはマズいとばかりに、2番手のニホンピロアンバー、コーリンベリーが手綱を控えます。

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 3番人気のフォーエバーモアは先行争いを考慮したのか中団に控えたのですが、カーっとなり行きたがるような仕草。その外側にホウライアキコ。その真後ろにアドマイヤビジンがいて、内側にはレッドリヴェール。さらにマーブルカテドラルと内にレーヴデトワール。そこから3馬身差でベルカント。その後方にハープスターという恐ろしく縦長の展開。前半3ハロンの時点で、先頭のフクノドリームと最後方のハープスターとの差は時計にして3秒強。

 33秒8-45秒3-57秒0。速いペースで一気逃げるフクノドリーム。2番手以下の後続が追いかけないので、4角では後続と10馬身差、さらに最後方に構えるハープスターまで20馬身近い差。まさに目を疑うレース。

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 さすがに1400m通過1分21秒2で飛ばしたフクノドリームも、ラスト200mで急激に脚色が鈍りだし、4角で好位置に進出したホウライアキコが、ここで先頭に立ちかけますが、その外からレッドリヴェールの脚色が良く、馬込みの中から進出したヌーヴォレコルトも急接近。そして外からは追い上げてきたマーブルカテドラルを並ぶところなく抜き去ったハープスターが、大きなスライドで猛然と襲い掛かって来ます。

 長期休養あけとはいえ昨年の阪神JF優勝馬。懸命に最後の抵抗を見せるレッドリヴェール。戸崎騎手も自らの体勢を馬の背中に張り付くように懸命に伸ばします。それでもさすがにハープスターの威力はたいしたものです。一完歩ごとに詰め寄り、馬体を併せるとそこからグイと突き抜けました。

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 直線入り口でもまだ最後方。まさに全馬ゴボウ抜きのハデな勝ちっぷり。場内はやんやの拍手で騒然。

 しかしながら、この異常な展開で、ハープスターはいつものように騎乗して勝てたとはいえ、どうも解せないのです。

 それは競走馬の絶対値にかかわることだからなのです。ハープスターのラスト3ハロンが32秒9。これはほとんど競走馬として限界に近いタイム。これ以上に速く走れ、といっても無理があります。となると、この限界に近い脚を駆使してもこの僅かな着差(クビ差)。スローの団子の展開で決め手の勝負になると、他馬より一枚も二枚も優れたパンチ力で、突き抜けてしまう可能性があるのですが、レコード決着に近いタイムの争いでは、いつものように離れた最後方からという競馬では通じなくなる可能性もあるのです。

 せめてレッドリヴェールやヌーヴォレコルトの位置取りで戦いをしないと、どこかで取り返しのつかない事態になる可能性も考えられます。

 おそらくハープスターはゆっくりと走らせたほうが、持ち味がより生きるタイプなのでしょう。激しい流れでレコード決着には向いていないのかも知れません。

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 オークスは新潟2歳Sを圧勝したときと同じ左回り。直線の長い東京コース。距離不安説も出ていますが、桜花賞のような極端なペースにはなり辛いことから考えても、この馬の神業的、瞬発力が最大限に生きるはずです。

 この秋には「凱旋門賞」遠征が伝えられるハープスター。桜花賞の疲労が早く抜けること、無事であることを祈るばかりです。