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神戸新聞杯を制した底力は菊には無理なのか?!

      菊花賞の最終決戦「神戸新聞杯」。優勝は2番人気のワグネリアン。ご存知、今年のダービー馬です。2.7倍の2番人気でしたが、これは主戦の福永騎手が怪我で騎乗できず、急遽、藤岡康騎手に乗り替わったせいでしょうか。

1番人気はダービー2着のエポカドーロ。ダービー4着のエタリオウが3番人気。当然のようにダービー上位組が人気となりました。

競馬にはアクシデントがつきものですが、今回それはスタートでドラマがありました。エポカドーロがゲートで躓き、隣のアドマイヤアルバと接触。ダービーのように先行策で臨んでいたはずで、これは致命的な出遅れと見ています。

そこで、楽に主導権を取ったメイショウテッコン。前半5ハロンが61秒9の超スローにペースを落とします。不思議なことに2番手のビッグスモーキーが離れたポジションの番手。この形は逃げるメイショウテッコンにとっては理想的な展開。

ステイフーリッシュが3番手で、あのホープフルSで追い込んで来たタイムフライヤーが5番手をキープ。その後にゴーフォザサミット。その背後にワグネリアン。エポカドーロがその直後。アドマイヤアルバが続き、そしてポツンと最後方がエタリオウ。

前半の1600m通過が1分39秒2。極端なスローで流れ、ラスト4ハロンの決着。そして4コーナーを先頭でまわったメイショウテッコン。その時でした。スローを意識してワグネリアンが、内にゴーフォザサミットを従えて急接近して来ました。遅れまいと外から追いかけるエポカドーロ。   前半を楽に進めたメイショウテッコン。このままゴールまで突き抜けそうな勢い。とはいえさすがにダービー馬。藤岡康騎手のステッキが入るとグイと並びかけて来ました。

その時でした。懸命に追いかけるエポカドーロの外からエタリオウが、もの凄い突風のような末脚でワグネリアンに迫ります。

ようやく先頭に立ちかけたワグネリアン。その外からエタリオウ。内には粘ったメイショウテッコン。 結局、ワグネリアンが優勝。強襲したエタリオウが半馬身差2着。メイショウテッコンが良く粘ってアタマ差3着。ここまでが菊花賞の優先出走権。

エポカドーロはスタートのアクシデントが堪えて4着。注目していたアドマイヤアルバもスタートの接触が響いたのか後方で伸びなし。

優勝したワグネリアンは菊花賞をキャンセルして、天皇賞(秋)を目指すということです。2400mのダービー、神戸新聞杯を連勝しながら、距離が不安で3000mの菊花賞に不出馬。天皇賞は昨年のダービー馬レイデオロが出走。相手を考えると菊花賞と思えるのですが、これは素人の勘ぐりでしょうか。もっとも、天皇賞のレベルはグンと上がりますが・・・。

超スロー展開で流れたセントライトから菊は見えたか?!

菊花賞に向かって重要なトライアル戦「セントライト記念」。優勝は2番手で機を窺ったジェネラーレウーノが快勝。皐月賞3着の底力を強烈にアピールしました。

また、単勝1.9倍と圧倒的な人気に支えられた注目の3戦3勝のレイエンダは直線追い込んだものの2着。結果はグレイル、ブレステイキングと続きました。

一方、ダービー3着のコズミックフォースは7着。既成勢力図に変化が見られました。3番人気のギベオンは13着に敗退。

スタートから気合を入れて飛び出したタニノフランケル。内から抜群のスタートを見せたジェネラーレウーノ。タニノフランケルを見て2番手に控える形。ケイティクレバーが続き内からギベオン。外に併せる形でダブルフラット。その背後にコズミックフォース。ブレステイキングがこれをマークする形。それを前にレイエンダが続きます。後方から3番手にグレイル。最後方は離され気味のオウケンムーン。

前半の5ハロン通過が60秒9。2番手以下を離して逃げるタニノフランケル。そして前半の6ハロン過ぎると、タニノフランケルが一段とペースを上げて行きます。11秒5-11秒2。3コーナー手前からの玉砕的な逃走劇。2番手のジェネラーレウーノは10馬身以上離れます。それで、田辺騎手は仕掛けてタニノフランケルを追いかけます。 4コーナーでも大きな差を開けたままラストスパートするタニノフランケル。1800m通過が1分47秒2。ラスト400m。

とはいえ、さすがに直線中程でジェネラーレウーノに並びかけられるとバッタリ。自然と先頭に立ったジェネラーレウーノ。離れていた3番手以下がようやく迫って来ました。一番脚色が良かったのがレイエンダ。それに続くブレステイキング。形勢からジェネラーレウーノ、レイエンダ、ブレステイキングの順と思われましたが、最内から突っ込んで来たのがグレイルでした。外ブレステイキング、内グレイルがピッタリと並んでゴールイン。判定は内のグレイルがハナ差で3着。この3頭が菊花賞の優先出走権を手にしました。 またコズミックフォースは7着。ギベオンが13着。驚いたのが最後方にいたオウケンムーンが5着。復活の兆しを見せました。

私はブレステイキングが負けても3着は外さないと考えていましたが、Mデムーロ騎手いわく「最後で苦しくなったのは久々だったのかも知れません。次は良くなると思います」とコメント。確かにプラス10k増。賞金が900万。次の菊花賞出走が絶望的なハナ差となりました。

それにしても、離れた2番手で楽についてまわり、ロスなくレースを運べたジェネラーレウーノ。右回りの適性と、一段とスケールアップした印象がします。もうまわりではキタサンブラックの再来とか。今週の神戸新聞杯組、そして新潟記念を制したブラストワンピース。来る菊花賞は大いに盛り上がりそうです。